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2029年までのキャリアプランを立てる

『15歳からの人生戦略』(山脇秀樹著)で紹介されている、三つのマインドマップを作ってみる。やり方は以下の通り。

  1. 「エネルギーをたくさん感じる活動」「最も専念できる活動」「フローになる活動」をテーマとした三つのマインドマップを作る。

  2. それぞれのマインドマップから、目についた言葉を三つずつ選ぶ。

  3. 選んだ言葉をもとに、これから5年間の人生のプランを作る。

本の中では、この人生プランを実現する方法を、アメリカの経営大学院で教えいるマーケティングの手法も使いながら解説している。読みごたえがあるので、気になる方は是非とも実際に本を手にとって読んでみてください。

私の場合は下記の通り。

“エネルギーをたくさん感じる活動”

バーでフレンチ・コネクションを飲む
 Ⅰ. 暗闇
  ⅰ. 地下
   a. 階段
   b. ヘルマン・ヘッセ
  ⅱ. シュルレアリスム
   a. ブルトン
   b. アルトー
  ⅲ. 都市
   a. 東京
  ⅳ. 夜
 Ⅱ. 孤独
  ⅰ. 思考の沈潜
   a. 哲学
   b. 文学
  ⅱ. マスターとの会話
  ⅲ. プロフェッショナリズム
  ⅳ.  鬼火 by ルイ・マル
 Ⅲ. 酩酊
  ⅰ. 非日常
  ⅱ. ルバイヤート
 Ⅳ. ジャズ
  ⅰ. 村上春樹
  ⅱ. SOMETIME@吉祥寺

3words:"シュルレアリスム" "プロフェッショナリズム" "ヘルマン・ヘッセ"

“最も専念できる活動”

読書体験
 Ⅰ. 文学
  ⅰ. フランス文学
   a. パリ大学留学
  ⅱ. 村上春樹
   a. 孤独
   b. Alter Ego
  ⅲ. 大江健三郎
   a. Young man of the new age
  ⅳ. アントナン・アルトー
   a. スキゾフレニー
 Ⅱ. 哲学
  ⅰ. ニーチェ
   a. 幼児性
  ⅱ. 実存主義
 Ⅲ. 時間の流れ
  ⅰ. 日常からの遊離
  ⅱ. 文体
 Ⅳ. 外国語
  ⅰ. 英語
   a. Henry Miller
  ⅱ. フランス語
   a. マルグリット・デュラス
   b. 湿度
   c. 手触り

3 words:"Alter Ego" "日常からの遊離" "パリ大学留学"

“フローになる活動”

パソコンに向かい文章を書く
 Ⅰ. 早朝
  ⅰ. 静粛
  ⅱ. 明晰さ
   a. ミルチア・エリアーデ
    α. ルーマニア
    β. 宗教学
 Ⅱ. 深夜
  ⅰ. 漆黒
  ⅱ. 酩酊
   a. ボードレール
 Ⅲ. 自作WEBサイト
  ⅰ. 美
  ⅱ. プログラミング言語(HTML)
 Ⅳ. Alter Ego
  ⅰ. 言葉
  ⅱ. 時間の消失
  ⅲ. 夢も一つの現実だ by ネルヴァル
  ⅳ. Je est un autre.
 Ⅴ. 文学

3 words:"美" "プログラミング言語" "時間の消失"

出てきた言葉は全部で九つ。
"シュルレアリスム" "プロフェッショナリズム" "ヘルマン・ヘッセ" "Alter Ego" "日常からの遊離" "パリ大学留学" "美" "プログラミング言語" "時間の消失"

"プロフェッショナリズム"を除けば、どれも大学生、大学院生時代の研究や活動に関連するものばかり。Alter Egoはスキゾフレニーに近接する。それは無意識を表象しようとしたという意味においてシュルレアリスムにもつながるだろうし、またヘルマン・ヘッセ(『知と愛』『荒野の狼』『デミアン』)にも通じる。さらに、英語やフランス語を話すときに生まれるもう一人の自分、というのもAlter Egoの系譜にある。それは日常からの遊離とも言える。Alter Egoをテクノロジーと融合させると、アバターが生まれる。平野啓一郎ならば「分人」というのかもしれない。いずれにせよ、日常にまみれた「私」ではない「私」が現出する場、あるいはシステムを構築するという仕事は面白いかもしれない。ひとつの作品としてのAlter Egoを生み出すシステム。おそらくこれは、ブロックチェーンとも関係してくる。本名ではない複数のアカウントを持つ日本人(そもそも、武士などは本名すら年齢によって変わっていったわけだし)だからこそ実現できた、複数の「私」を生成できるシステムの構築。具体性は全くないが、方向性としては面白いかもしれない。

シュルレアリスムの入門書といえばこちら。明治学院大学名誉教授、巌谷国士氏による名著です。

ドイツのノーベル賞作家、ヘルマン・ヘッセの代表作。第一次世界大戦直後に、当初は偽名で発表されました。西洋社会が目指す明るい世界に生きていた少年が、デミアンという名の友人に導かれ世界の深淵を知っていきます。デミアンは主人公の「僕」のオルターエゴ(もう一人の自分)と言えるでしょう。真逆の世界に生きるもう一人の自分との出会いによって主人公が成長していく物語は、後期ヘッセの特徴でもあります。

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