西丸妙子

斎宮女御をライフワークとしている85歳のおばあちゃんです

西丸妙子

斎宮女御をライフワークとしている85歳のおばあちゃんです

最近の記事

~随筆~ 明治の女・二人

 まずマセおばさんのことから書こう。マセは明治のごく初期生まれの女性としてはかなり珍しい一生をたどった人であると思われる。そのマセに私が興味を持ったのは老齢になってからで、マセについてよく知っていたであろう祖母や伯母たちも亡くなり、私が知る向上心の強い勇敢なマセについての知識はわずかでしかなかった。わが一族の傑出したこの女性のことを書き記して後の者にも知らせてやりたいという思いを諦めかけていた頃、思いがけず偶然に、マセの結婚相手であった加藤の係累の家からマセの簡単な自筆、墨書

    • 源氏物語随想 1

      光源氏・源融・松浦氏                              西丸妙子 <1>光源氏・源融光源氏は源氏物語の中で3つの建物を建造した。六条院と呼ばれている本邸と嵯峨の御堂と宇治の別邸である。その3つの建物は源融が実際に造った建物とそれぞれ重要な点で一致する。それについて検証してみたい。  光源氏の本邸である六条院は光源氏が須磨明石から晴れて帰還して太政大臣(『源氏物語』少女)に任ぜられて、権勢を得た後、建造された。六条御息所から後見を依頼されていた娘の秋

      • 伊勢神宮はなぜ伊勢にあるのか

        令和天皇即位に関連しても、伊勢神宮はその重要なことが示された。伊勢神宮は天皇家ひいては日本国の安泰を守っていただく神を祀る神社であり、主祭神は天照大御神である。 伊勢神宮の創始に当たっては、天照大御神の命を受けた倭姫命(やまとひめのみこと)が二十ケ所を場所選びに巡行し、やっと天照大御神の御心にかなったのが現在ある伊勢の地だと神話にある。この地がどのような理由で天照大御神の御心にかなったのかはわからない。 この令和天皇の伊勢神宮参拝についても、あるテレビは神話による天照

      ~随筆~ 明治の女・二人