マガジンのカバー画像

2018 詩集 「名は時の中にある」

59
すべて自筆の トップのお写真はどなたかの こらぼれいしょん、これでないと そんな態度で、言葉と向き合っていきたい 2018を綴っています。
運営しているクリエイター

#小説

朗読 呼吸

彩を様々にまとい 街は今、呼吸をする。 その移り変わりに 星の数ほどの物語が生まれた。 時…

comuichi.
5年前
7

I & night & full moon fish.

どこからか湧きあふれ どこへとなく渇いていく月色の泉 物語の種を摘みに 今宵も男の子が独り …

comuichi.
5年前
8

scat.

雨音は甘える仔猫の足音 弾ける滴がまた滴を連れて踊る 紅葉はよく風邪をひく吟遊詩人 上ず…

comuichi.
5年前
6

踵を鳴らして行けば

思い出の手招きで僕は 高架下から這い出るように繋がる ただ青いばかりの空へ 右手に持った…

comuichi.
5年前
6

冬景色

雑多なレビューに埋もれちまった 古臭えロードムービー そこには素っ裸の愛があった 知らず…

comuichi.
5年前
3

とまと

上手く切ると ハート型になると言って 君が切ると それなりの形になって とまとは有るがま…

comuichi.
5年前
2

冬うらら

星降る中に数多のてふてふ舞う 僕はてくてくと、誰が呼んでいるわけではなく てくてくと、 欲しがるばかりの三日月が やがて満月になるとしても 赤々と変容していく思い出には もう涙も言い訳も添えられない。 風の行方が時の行方か 花の蜜は性的な示唆 慈愛を懐柔し、脆いと分かり切った擬愛を夜に託す。 誰もが皆、孤児で名無し児 縋るものを争奪しあい、波打ち際に孤独を綴る そのように日々は重なり、乖離し ふわふわと漂泊する。 息つく間もなく願いの宿る刹那 その隙間を僕はてくてくと歩い

そらものがたり

渦巻く空に青を塗ろう 不安な顔はやめにして 澱みはほら あの渦に吸い込ませてさ 愛と声は一…

comuichi.
5年前
3

シラナイミライ

危険は当然取り払われる 危険へと進化する可能性を孕んだものは 証明不能な論理で取り払われる…

comuichi.
5年前
4

卒する。

誤字脱字の海を泳ぐ エンドレス、それがエンドレス 大抵、頬を引っぱたかれる 真冬の夜に限っ…

comuichi.
5年前
4

電柱

産まれた、産まれた 流れ星が半信半疑で連れ立った供が 命名された。 編まれた、編まれた 黄昏…

comuichi.
5年前
2