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ポラロイドカメラ

お前によく似た背格好の女を見たよ 
でも俺は振り向いたりしなかったよ 
そう 
決して振り向いたりしない 

製作費を安上がりにした映画を観たよ 
お前が選ぶはずのない種類の洋画さ 
そう 
俺も大して興味のない寝物語 

どうすればいいのか解らない 
呼びつけられない感情の荒波 
時の静寂に這いつくばる俺は 
寂しいのかい 

もう少しうまく笑えたら 
もう少しうまく泣けてたら 
こんなにも珈琲を好きにならずにいられたかな 
俺はどうして頷いてしまったんだろう 

閉幕を告げる画がゆるゆると流れていた 
やはり半分以上内容は色もついてない 
でも 
最期の台詞はよかったな 

吐き出した吐息が歩む景色を霞ませてく 
何処にいてもどこを目指しても駄目な俺のまま 
なあ 
幸せになってくれているか 

どう足掻いてみても伝わらない 
誇張されてくばかりの感情の鼓動 
甘い追憶に追いすがる俺は 
情けないよな 

もう少しうまく歌えたら 
もう少しうまく抱けていたら 
こんなにも何もかもを好きにならずにいられたかな 
俺はどうして頷いてしまったんだろう 

寒がりな夜に強がりな三日月 
見上げて吠えつける野良犬の隣で 
俺も大声を張り上げたんだ 

もう少しうまく笑えたら 
もう少しうまく泣けてたら 
こんなにも珈琲を好きにならずにいられたかな 
俺はどうして頷いてしまったんだろう 

嗚呼、俺はどうして

『ポラロイドカメラ』

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