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Dance, if you are still alive ――『ジョジョ・ラビット』

生きる喜びってなんだっけ?
僕はバカだから毎日忘れる。
その喜びを思い出す日もあれば、思い出さずに終わる日もある。
思い出さなかった日が特別悪いわけではない。至って普通だ。
ただ、思い出した日は嬉しい。今日もその一日。

子供が戦場を走るなんてことがあってはいけない。
戦争は良くない。過ちだ。簡単なことだが、何度でも言わなくてはならない。
大人だから戦争をしていい、わけがない。
しかし戦争を起こしているのは大人である。
バカな大人である。特別にバカな大人である。
特別にバカな大人が、その傲慢さのために子供を犠牲にすることなど、絶対にあってはならない。
子供が戦場を走る。そこに未来はない。

我々人間は恐ろしく頭が悪い。
相対的にではない。絶対的に頭が悪い。
お互いのことをこんなにも憎み合っておいて、何が人間的か。何が人道的か。
しかし我々はお互いのことを憎み合う。
許せない。許せない。絶対に許せない。
誰から受け取った感情だろう。
本当はそんなこと、思っていないのに。
僕たちはただ、豊かに生きたい。愛したい。愛されたい。
そんなぼんやりとした思いは、身体のどこかに固く押し留められて、ヘイトばかりが表出する。
何を頑なになっているのか。己が絶対に正しいと思えるほどの自信はどこから来るのか。
正しさや真理などというものがあれば、とっくの昔に平和は達成されているだろう?
やはり我々はバカである。
しかし愛すべきバカである。
愛されるべきバカである。
傷つけあうことを辞めさえすれば。

言葉は切るためにあるのか。それとも繋ぐためにあるのか。
誰かがそんなことを言っていた。
SDGsという言葉が世界中で叫ばれている。
「誰も取り残されない世界」
そんなもの存在し得るのだろうか。
「そんなもの存在し得るのだろうか。」
これ以上言葉で世界を切り刻むな、という信号だろうか。

優しさ。
「あなたが必要です。だから私は私にできることをする。」
優しさは伝播する。するはずだと信じて、日々努力する。

踊ろう。一緒に。
このクソみたいな世界で。
愛が勝つ、この世界で。

――2021.2.25 Thu. 23:50

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