みなさんこんにちは
人道支援家のTaichiroSatoです

ランファゲミェー・ラクダルの件 

僕の相棒は60歳。
看護師・ラクダル。

彼の伝説は留まるところを知らない。

ラクダルは、アラビア語で「緑の男」って意味らしい。
んで、緑のスクラブをいつも着てる。

うちのチーム写真
向かって左がDr. アリ。右がラクダル。
二人共、見た目は怖いが、優しさの塊のような人たちだ。

うん、やはりラクダルは緑の服を着ている。
流石、緑の男。うん、納得。

はい、つぎ。
イタリア人と日本人が一人づつ並んで座っていて、

じーーーっと、考え込んだあと、
「オ、ジャポネ？(日本人か？)」と

イタリア人に聞いてしまう。
うーん、残念。。2分の1で外す、ラクダル。


これだけでおわかりの方もいると思うが、
 僕はラクダルが大好きなのである。

一緒に働いて4週間くらい経つが、ラクダルは、
コピーペーストができない。
パソコンが使えないのだ。

サァート！サァート！（ラクダルは僕のことをこう呼ぶ）
ケスク　ブ　メデ！！（フランス語で、助けてくれの意）

一日10回は間違いなく呼ばれる。
サァート、サァート。

僕のことをこう呼ぶのは、アルジェリア人ではラクダルだけだ。
いや、世界で彼一人だろう。


そして5週間が過ぎたこの頃、
ついにラクダルは、
パソコンのコピーペーストができるようになった。

僕は、父親の様に嬉しい。
ラクダルからしたら、彼が自分の父親みたいな感覚なのだろうか。笑

年齢で言えば、僕の父親とラクダルは同じ歳である。
父親と同じ歳の人と働くというのは、日本で考えれば不思議な感覚だが、なぜだかラクダルとは全く違和感なく働けるのだ。

彼の気さくさがそうさせてくれているのだと思う。
感謝。

いまだに、
「サァート！！
クリケ、ドゴヮット？オ、ゴッシュ？
(右クリックか、左クリックか？)」と何度も聞かれ、
その都度、何回でも無休のパソコン教室を彼のために開く。

その代わりにー、、とまでは言わないが、
彼は僕のフランス語に辛抱強く付き合ってくれる。

そんな僕らの合言葉は、
「トカバイエ、オンサンブル、サン、プコブレム！」
一緒に働けば、なんとでもなるさ（意訳）。

夜になると、アルジェリアの民族衣装をまとうラクダル

他のスタッフが着ると本当にかっこいいのだが、、、

なぜかラクダルが着ると
クマの着ぐるみを着ているようだ。
どこか、、愛くるしい。

僕が作った全スタッフを対象にした「救命コース」。
ラクダルは患者役をかってでてくれ、見事にまで演じきってくれた。

患者役で死にそうになっているラクダル。
あまりの演技力の高さに、皆驚き、
本当にグッタリしてしまってるのではないかと心配になっていたら、ちゃっかりうたた寝をしていたラクダル。

僕の中では、ラクダルの伝説は数え切れない。
これからどんなミラクルを起こしてくれるのか。
楽しみで仕方ない。

メディカルだけじゃなく、
それぞれのジャンルで、色んな人達が協力してくれ、
色んなことが少しずつ前に進んでいく。

理解ある仲間とWinWinなチームで働けて感謝。


今日も緑の男、ラクダルは、
「サハァー！サハァー！」と言いながら、
僕の横でパソコンと終わらないにらめっこをしている。

※サハァー:　神よ、健康よ！の意味らしいけど、元気？とも、いいね！とも、なんとでも解釈できる万能用語 by ラクダル

---------------------------------------------------------
時が流れ2022年現在。
早いもので、ラクダルと出会い、別れてから早1年が、経とうとしている。

今でも時折、突然ラクダルから電話がかかってくる。

その度耳が痛くなるほど大きな声で、

サァート！サハァー！サァート！と電話越しに叫ぶ。

共に過ごした時間と今でもこうやって連絡を取り合える仲間がいることは本当に嬉しい。

※投稿内容は全て個人の見解です。
他にも色々配信しています。のぞいてみてください！フォローも是非お願いします！！
Instagram =HP
TikTok　　=日常の風景
Twitter　　=つぶやきと情報RT

また次回お会いしましょう。
Best,
Tai