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末寺の末事 124

 宗教やその信仰心に基づく生き方には、本来後ろめたさなどない。はず、きっと、たぶん、知らんけど。本当は後ろめたさしかないのかもしらん。そんなことどっちでもよくなるのかもしらん。
 まあ何れにせよ、僕は信仰のうえで夢を語らねばならない立場、末寺の住職。たとえ滅び行く過疎集落の何の取り柄もないちっぽけな末端寺院であったとしても、何もしないで廃寺を待つしかありません、とは門徒さんの前で口が裂けても言えません。だいたい口が裂けたら痛くて喋れません。それに門徒さんの前で坊さんの口が裂けたらホラーです。冗談です。

 何の話だったか一瞬忘れかけましたが、夢は夢。金のかかるハコモノ整備については夢を語りつつ、限りなく無償に近い状態での現実化を引き寄せ。肝心の中身、ハード面よりソフト面の在り方を、改革していかなくてはならないのです。

 理由は明確。使う人間の生活や文化が変容したから。

to be continued



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