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【読書感想 #1】『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦)を読んだ話

先日、京都に行ってきまして、
旅行スケジュールに下鴨神社&鴨川デルタ
ねじ込んで、プチ聖地巡礼をしてきました。

というわけで今回は、旅行中に読んでいた

夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦

の感想を話したいと思います!

何気に小説の感想は初めてなんですが、
基本は映画感想と同じように進めていきます。



①あらすじ


「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。

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②読もうと思ったきっかけ

初めて読んだのは、
多分中学生のときでした。

図書館でなんとなーく次に読む本を探していて、
タイトルと表紙がポップで、
なんかいいなーと思ったのがきっかけです。

その頃は全然森見登美彦さんのことも知らず、
誰かに薦められたわけでもなく、
本当にたまたまでした。



③感想

ポップで読みやすい森見ワールド

森見さんの作品って、ちょっとクセが強くて、
好き嫌いがかなりはっきり分かれるタイプの作家さんだと思うんですよね。

例えば、『四畳半神話大系』。

森見さんの代表作ですが、
あんまり初心者向けではない、かなあ笑。

もちろん僕は大好きです。

でも『夜は短し~』は、かなり読みやすい
僕も森見さん作品を人にオススメするときは
まずこれを挙げます。

どうしてでしょう?

僕は「黒髪の乙女」視点があるから、じゃないかなーと思います。

これがなきゃ、
ただの冴えない大学生男子のストーカー日誌ですよ?笑

「黒髪の乙女」、いいですよねー!
こんなヒロイン、後にも先にも出てこないだろうなー

一つ一つの要素全てがかわいらしい
セリフや小道具全てにかわいいが詰まってます。

おともだちパンチ」、「なむなむ!」、
緋鯉のぬいぐるみ、『ラ・タ・タ・タム』……

このポップさは、
他の作品にはない魅力ですね。


【※余談】中村佑介さんのイラスト

めっちゃ余談です。

でもどうしても話たいので話します!

表紙の中村佑介さんのイラストもとても良い!

前に、展覧会に行ったことがあって、
どのイラストも本当にかわいいし、おしゃれなんですよね。

中村さんは、
アジカンASIAN KUNG-FU GENERATION)さんのCDジャケットも手がけられていて、
全部ジャケ買いしたくなるレベルです(もちろん曲も大好きです)

あとは、高校の音楽の教科書にも!
いつぐらいから使われているのかはわかりませんが、
少なくとも僕が高1のときの教科書の表紙には、中村さんのイラストが使われていました
多分今の高校生も使ってるんじゃないかな。

あと個人的には『四畳半タイムマシンブルース』の表紙がとても好きで、
明石さんの服もおしゃれだし、
周りには作品に登場する小道具がたくさん描かれていて、
見ていてとても楽しいイラストです。

僕はこの本を、大学の先輩に借りて読んだんですけど、
あまりに面白いし、表紙のイラストが好きだったので、
先輩に本を返したあと、自分で単行本を買っちゃいました。


④印象に残った言葉

いくつか、紹介します。
※ページ数は文庫版を参考にしています

「若人よ、自分にとっての幸せとは何か、それを問うことこそが前向きな悩み方だ。そしてそれをつねに問い続けるのさえ忘れなければ、人生は有意義なものになる」

『夜は短し歩けよ乙女』p,21

 東堂さんのセリフです。

「人生論なんか、ちょっと年食った親父なら誰だって言えるよねえ」

p.27

 羽貫さん。確かに…..

「夜は短し、歩けよ乙女」

p.65

 李白さん。偽電気ブラン飲んでみたいなあ

恥を知れ! しかるのち死ね!

p.147

 「先輩」。
 テンポがいいですねー、思わず声に出したくは……ない、かな?

「しかし、どっこい生きている」

p.169

 パンツ総番長。潔いねえ

「人間として、力の入れどころを激しく間違っているよね」

p.188

 羽貫さん。パンツ総番長へのナイスツッコミ

「ビスコを食べれば良いのです!」

p.200

 「黒髪の乙女」。会場に一石を投じた発言

「ハッピーエンドだ。誰もが赤面することうけあいだ」

p.224

 パンツ総番長。一番好きなセリフ

「神様も我々も、どいつもこいつも御都合主義者だ」

p.235

 「先輩」。御都合主義でいいじゃないの

「ひとりある身はなんとせう!」

p.266

 「先輩」。風邪引いたときは僕も叫ぼうかな

藍色の朝靄に沈む街へ、まるでドミノ倒しのように新しい朝が広がるのを我々は見た

p.312

 セリフではないですが、好きな一文です

「こうして出逢ったのも、何かの御縁」

p.320

 「黒髪の乙女」。


⑤まとめ

というわけで、
今回は、『夜は短し歩けよ乙女』の話でした。

ちなみにサムネの写真は、
すんごいわかりにくいですが「鴨川デルタ」で撮ったものです。

帰ってから気づいたんですが、
『夜は短し~』には鴨川デルタってほとんど出てこないんですよね笑。

撮るなら、『四畳半神話大系』だったなーと少し後悔してます。

まあいっか。

今度は一人旅でゆっくりと回りたい。

それでは!


こうして出逢ったのも、何かの御縁

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