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ロマンティック慈悲心〜男は夜景に飽きている編〜

「きれいな夜景ね。」

「でも、そんな夜景よりも君の方がキレイだよ。」

ドラマでしか見ないような会話ですね。

キレイな夜景を大好きな人と見れるなんて素敵なことですし、

愛が益々深まっていくことでしょう。

私も夜景を見ていると最初は「キレイだな」と思ったり、口に出したりするのですが、しばらく時間が経つとすぐに飽きが来て、

「地球のエネルギーを吸い上げて、この夜景があるんだな。」とロマンティックとは程遠いことを思います。

お坊さんだからでしょうか、どうしてもモノの表と裏を考えてしまうんですよ。

お坊さんだからというよりも、ひねくれた私の問題かもしれませんね。

素直キレイって言えば、良いのにね。

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【男女で夜景の見え方が違う】

どうも、夜景は好きですが、暇で行くところがなくなった時に行く派の野村泰弘です。

田舎の生まれなので、遊ぶところがありませんでしたから、

行くところがなくなると、とりあえず夜景という選択になっていました。

夜景も生まれていから何回も見ているので、最初のうちは感動がありましたが、

2回、3回と見ていくと「このパターンね」と慣れが生じてきます。

飽きているのかもしれないですね。

先ほどから夜景に対して消極的な発言ばかりを書いていますが、

こういった意見を持っているのは私だけではないと思います。

というのは男性と女性では「夜景」に対しての温度差があるということです。

女性は夜景が好きなイメージがありますよね、偏見かな?

ある実験があります。

男女5人ずつがそれぞれ東京六本木ヒルズから夜景を眺めてもらいます。

そして、「もう飽きた」と思ったら控え室に帰ってきてもらうというものです。

これは夜景を見ていられる時間を計るという実験です。

結果、女性の夜景を見ていた時間は平均44分。

それに対して、男性の平均時間は8分だったそうです。

短いですね。

余談ですが、キレイな夜景を「100万ドルの夜景」と言いますが、

これは神戸市の六甲山から見たキレイな夜景を実際に電気代として換算したところ

100万ドルだったことに由来するそうです。

日本の夜景なら、「ドル」ではなくて、「円」換算にすれば良いのにね。

「100万ドル」は約1億5千万円なので、「1億5千万円の夜景」です。

なんか「円」換算にすると、金額がリアルでいやらしく聞こえますね。


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【女性は色彩感覚が豊か】

しかし、不思議なもので、男女で夜景を見る時間になぜこれだけの差が
出るのでしょうか?

実はこれは男性よりも女性の方が、色彩感覚が豊かであるためなんだそうです。

似たような色を2色並べると男性は同じ色に見えるのに対して、女性は微妙の差異まで感じて、

色の違いが分かるそうです。

女性はすごいですね。

なので、男女で同じ夜景を見たとしても、

女性の方がより鮮明に色の違いを感じ取ることが出来て、

キレイに見えている可能性があるのです。

だから、44分も見ていられるのかもしれませんね。

余談ですが、女性は44分間も見れて、男性は8分で飽きるわけですから、

差し引き36分の差があるわけですね。

男女で夜景を見に行くと男性は36分間、

「暇だな」と思っている可能性があるわけです。

もしかしたら、男性が「夜景より君の方がキレイだよ」と言っているのは

「暇だから、こんなことでも言っとくか」で言っているかもしれませんね。


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【ド派手に進化】

女性の色彩感覚が豊かであると言いましたが、

これは動物の世界でも合点がいくところがあります。

例えば、クジャクのオスはキレイな羽を持っていますが、メスの羽は地味です。

オスのクジャクはキレイな羽をメスに見せることによって、

「素敵」と思わせて、求愛を図ります。

オスの羽が派手で色鮮やかであれば、あるほどメスにモテますよね。

オスは色彩感覚が豊かなメスに合わせて、

より派手に進化をしていったのかもしれません。

南国の名前も分からない鳥のオスが奇怪な色をしているのは、

この為かもしれませんね。

メスの色彩感覚に合わせて、どんどん派手に目立つようになったオスの羽。

より良いメスを見つけて、

良い種を残したいというオスの「欲」が進化につながっているかもしれませんね。

余談ですが、ヤンキーの方々が派手な髪や目立つような暴走行為を繰り返すのは

ある意味、オスのクジャクが羽を広げている状態と変わりないのかもしれませんね。


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【心は四角で、言葉は三角】

同じ人間ですが、男性と女性は違う生き物と考えるのが良いかもしれません。

同じ景色を見ても、そもそもの体の構造が違うので、

同じように見えていないわけですしね。

しかし、不思議なことに違う様に見えている景色を男女で一緒に見たいと思うのも

また同じ人間なのです。

「心は四角で、言葉は三角」

人間の心が四角形の100%の思いだとしたら、

言葉にした時に三角形の50%しか伝わらないという言葉の拙さを表しています。

一緒にいても違う様に見える景色、

それによって、違う思いを持ち、違う言葉を言い合う。

相手の言っていることが分からない、伝わらない。

分からない、伝わらないから相手に怒るし、苛立ちます。

人は「共感」をして欲しい生き物です。

自分の思い、感覚、感動を「共感」したいのです。

仏さまの心である「慈悲」の「悲」には「共感」という意味があります。

分からないから聞かないのではなく、

聞いてあげる姿勢こそが「慈悲」の「悲」であり、「共感」なのです。

確かに相手に自分の気持ちが伝わると嬉しいですし、楽しいですよね。

男性の皆さんは「女性の気持ち」が分からなくても、

「慈悲」の心を持って聞いてあげることが大切かもしれませんね。

「そんな夜景より君の方がキレイだよ」

とか

「地球から吸い上げたエネルギーが・・・」とか言わずに。

「ほんとだね。キレイだね」と共感してあげるだけで良いのかもしれませんね。

拙い言葉の三角の50%を埋めて、四角の100%にしてあげるのは

あなたの「慈悲心」かもしれませんね。


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【余談】

余談ですが、「夜景」について消極的な意見を書きましたが、別にトラウマがあるわけではないですからね。

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【自己紹介】

野村泰弘 (のむら たいこう)
1991/10/28生まれ 福井県福井市出身 日蓮宗僧侶

福井市の中心に位置する足羽山内のお寺「弘法院大師堂」執事長を務める。

難解で近寄り難いイメージの強いお経を今の人にも分かりやすく伝える事を信念に

お坊さんをしています・・・

お経の中身って意外と面白いんですよ。

お寺・お経・仏様・お坊さん、なんだか堅いモノに感じますよね。

意外とそんなに敷居の高いものではありませんよ・・・

【足羽山 弘法院 大師堂 】

〒918-8021

福井県福井市門前町 宝石山17−1−1

TEL: 0776-36-8772

Email:taishido.asuwayama@gmail.com

URL: https://asuwayamano-otera.com/

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