見出し画像

仕事終わりの微睡み


5/14

空気清浄器をパワフルモードにして、うるさいくらいにモーターの音が鳴り響いている部屋の中でこれを書きます。

箱根にきてから1ヶ月半が経とうとしている中で、未だにドライヤーの一つも買わずに過ごしてきてしまいました。

なので風呂上がりはいつもタオルドライのあと、そのまま自然乾燥に頼り切るという毎日で、おかげで髪が乾かない間は布団に横になることもできません。

それでも、少しでも早く髪が乾けばいいかなと、空気清浄器をうるさいくらいにフル回転させている始末です。

箱根仙石原は湿度が高いエリアでして、雨の降った後なんかは霧が深く立ち込め、幻想的な風景を楽しむことができます。

しかし生活している分には、そんな幻想的とか楽しんでいる暇なんてありません。

湿度が高いのなんので、普段仕事している時なんかもじめじめして気持ち悪いし、洗濯物は全然乾かないし、布団にはカビが生えないようにしなければいけないし、雨は多いし、不便極まりないわけでございます。

湿度高いところに住んでいるくせにドライヤー
を持ってこなかったのは、完全な私の不覚でしかないわけです。

買いに行くにしても、この辺には電化製品を売っているところなんて無いに等しく、片道800円のバスに乗って御殿場まで行かなければなりません。

それはまさしく面倒の極みでして、やっぱり田舎暮らしなんてものは不便という名前の錘を、常に足首に課せられているようなものでありまして、そこまで考えてみると、やはり大阪で暮らしていた日々が恋しくなります。

大阪で暇を潰したければ好きなだけ梅田や難波に行くことができます。そして酒を呑むところはごまんとありますし、他府県に行くにしてもそこまでのコストがかかるわけでもありません。

都会にもまれるということは、大変な面もありけりでその実際、大変さを乗り越えるためにたくさんの利便性も備わっています。

しかし良い面というものは、往々にして不満や愚痴に埋もれてしまいがちでして、どれだけ便利だったとしても、人は不便なところに目が向くのです。

やれ駅までの距離が遠いだの、周辺にあるコンビニの品揃えが良くないだの、スーパーの肉が高いだの、挙げればキリがありません。

私のこの箱根生活も、もしかしたら自分が不便としているだけで、実際はそんなでもないのでしょうか。

いや、そんなことないと思います。
やっぱり不便は不便だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?