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40代妻子持ちの転職活動振り返り⑤(引き継ぎ編その4)

氷河期世代の中年サラリーマン、takaです。
15年以上勤めた中小企業から、プライム上場の中堅メーカーへの転職が決まりました。転職活動の経緯や背景、感じたことなどを連載します。


転職先を見つけるまで

転職活動開始から内定受諾までの経緯は別の記事にまとめましたので、こちらをご参照ください。

引き継ぎのフロー

以下の流れで引き継ぎを実施しました。今回は以下の太字項目についての手記となります。

  • 引き継ぎのスケジュールを検討する

  • 退職の意思を伝える

  • 引き継ぎ先を決める

  • 関係者と調整する

  • 業務を洗い出して文書化する

  • 引き継ぎ先へ説明する

  • クライアント(顧客)に挨拶する

  • ベンダー(外部スタッフ)に挨拶する

  • 書類関係の手続きを確認する

  • 菓子折りを選定する

  • 私物を少しずつ持ち帰る

  • 最終出社日

前回の手記は以下を参照ください。

書類関係の手続きを確認する

退職の意向は口頭で伝えるだけでも有効とされているのですが、言った言わないのトラブルを避けるためにも、退職願または退職届は必ず提出します。

転職エージェントからは、しきりに「いつ退職届を出すのか」「出したら教えてほしい」と言われました。それくらいに書類の手続きというのは重要であるということでしょう。

引き継ぎの日程計画や引き継ぎ概要を文書化してプリントアウトし、手書きの退職願とセットにして上司に手渡しました。

就業規則では、退職日の1ヶ月前までに退職願を出すように書かれていたのですが、念には念を入れて、最終出社日の1ヶ月前までに提出を済ませました(退職日の1.5ヶ月前)。

ちなみに、Googleで検索すると、退職願を出して前振りしてから、そのあと正式に退職届を出す、と書かれているサイトもありましたが、私はそれに違和感を覚えたので、就業規則に従いました。

退職願はあくまでお願いであり、話し合いの余地があるが、退職届は一方的な通告であり、話し合いの余地なし(拒絶)。

どちらが礼儀的であるかは明らかで、「願」であったとしても、それを理由に受理されないほど悪徳な会社ではありませんでした。

退職に関する稟議書が起票され、退職願が管理部門に受理されました。
退職日と最終出社日は当初の目論見通り。2週間の有休消化を無事に獲得できることが正式に決まりました。
その後、管理部門から退職手続きに関するアナウンスがありました。
返却するもの、保険や年金に関すること、退職金のことなど。

「退職後2年間は競合の会社に勤めません」という誓約書にサインをしました。これをしないと退職金がもらえないと言われたので、するしかありません。

私の場合、転職先は競合でも何でもありませんでしたが、もし仮に競合であったとしても、職業選択の自由が憲法で保証されているので、実質的に意味はないと思っています。

退職金を非課税扱いにするための書類も、併せて提出。最後に健康保険証を有休消化後に返却して、手続きは終わります。

菓子折りを選定する

退職時、退職者がお菓子を持って社内の挨拶回りをするのが通例となっています。

  • 日持ちするもの

  • 好き嫌いが分かれないもの(甘すぎる、辛すぎる)

  • 個包装のもの

これらの条件を満たすとなると、大概は焼き菓子に落ち着きます。
甘さ控えめな和菓子を選定しました。

かなりの数が必要となりました。
私自身の直属の範囲だけであれば10個もあれば良かったのですが、長年勤めると、ほぼ全員と何らかの関わりがあったので、そういうわけにもいきません。
1万円弱の出費となりました。

私物を少しずつ持ち帰る

不要な書類は捨てます。
使わない文房具は管理部門に返却します。
余っている名刺はシュレッダーにかけます。
私物のPC関連アクセサリや参考書などは、リュックに詰めて毎日少しずつ持って帰ります。

デスクの上が会社の貸与PCとモニターだけになりました。

最終出社日

数日前に社長や役員のスケジュールを確認し、最後の挨拶を済ませておいたので、最終出社日はほとんどやることがありませんでした。

売上回復のための作戦会議に呼ばれ、会議室で2時間半を過ごしました。
どうやら、年間の売上予測が、期初の計画よりも大幅ダウンとなるとのことでした。

正直、転職活動を開始したとき、ここまで急速に業績が悪化するとは思っていませんでした。

私にはもう、一切関係のないことでしたが。

会議を終えて、菓子折りを持って各部署へ挨拶回りをしました。
業務で直接絡んだことがない人もいましたが、一人一人に声をかけて配り終えました。

入退館用のセキュリティーカードを管理部門に返却していたので、最後は部下に見送ってもらいいました。

またいつか飲みにでも行きましょう、と言葉を交わしてビルを後にしました。

現実感がありませんでした。まるでドラマでも見ているかのようで、自分の身に起きている出来事とは思えない感覚がしました。

新しい会社に出社して初めて、実感が湧くのかもしれません。

総括

会社の規模、将来性、待遇……すべてにおいて、今までよりも良くなるという確信を持っての退職劇でした。それがなければ、とても今の会社を辞めるだなんて言えません。「自分が辞めるって言ったら大変なことになるだろうな」と想像はしていましたが、案の定、バケツをひっくり返したかのような大騒ぎとなりました。

それでも何とか乗り越えて、引き継ぎをやり遂げることができました。退職の意思表明をしてからの2ヶ月間、振り返るとあっという間でした。何をやってきたのか忘れてしまいそうなので、備忘録的に残しておきたいと思い、noteに書き綴りました。

今回の退職にあたり、さまざまな利害関係者に協力していただきました。業務調整による負担が生じ、不利益を被る人もいたはずなので、内心はどのように思っていたかわかりませんが、少なくとも表面的には大人の社会人として振る舞っていただけたことに感謝しています。

円満に終えたことで、何名かの方と個人的な連絡先を交換しました。ほとぼりが覚めた頃、そして自分の身のまわりも落ち着いた頃に、ふらっと連絡して、「あの頃はああだったよなぁ、今はどう?」と思い出話に花を咲かせられたら、それに越したことはありません。

転職活動に本腰を入れ始めた昨年末から、選考やら面接やらで気が気でない日々が続き、引き継ぎにおいても精神的な負担がのしかかっていましたが、ようやくゆっくりと過ごすことができます。

新しい会社でも人の役に立てますように。


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