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「このままでは死にます」の災難。

実は一か月ほど前から「電動歯ブラシ」を使用している。


きっかけは、虫歯の治療のために通っていた歯医者で歯のクリーニングをした際、衛生士の先生(美人)に「歯石がたまりすぎていて、このままでは死にます」ということを言われ、さらには「電動歯ブラシ」を勧められたためである。

私は美人に弱い。
すぐに「はい!わかりました!買います!」とその場で声高らかに宣言をした。
とはいえ、調べてみると「電動歯ブラシ」というものは、手磨きでは落とせない細かな汚れもしっかり落とせ、嘘か実か黄ばんだ汚い歯も綺麗になるらしい。
少々高額な商品ではあるが、死にたくはないし、歯が綺麗になるならば安いものであろう。

さっそく宣言通りに購入をして、その日から毎日使うこと一ヵ月。
最初のうちはブルンブルン手元で震える「電動歯ブラシ」を上手くコントロールすることができず、彼のあまりの暴君ぶりに歯茎がおぞましいほどの血に染まる日も多々あったのだが、そんなことでめげる私ではない。
その後も雨の日も雪の日も空から槍が降ろうが大剣が降ろうが私は根気強く使い続けた。

するとどうであろう。

いつしか私と「電動歯ブラシ」の間に熱い友情が芽生えていたのである。
今では出かけるときもお風呂に入るときも寝る時も一緒だ。
「電動歯ブラシは友達!こわくないよ!」
私にサッカーボール以来の友達ができた瞬間であった。


そして、いよいよ今日は「死にます」といわれて以来、一ヵ月ぶりの歯のクリーニングの日。

今回、担当してくれた先生は前回の美人の先生ではなかったのだが、とても可愛い先生であった。

私は可愛いに弱い。
案の定すぐ好きになった。
「え、すごい可愛いですね」と言ったら「そんなことないですよ~えへへ」と可愛らしく照れながらも可愛らしく謙遜していて、もっと好きになった。
あわよくば結婚してください、と思った。

そんな衛生士の先生(可愛い)のもと、全体的な歯石のチェックが始まったのだが、ほとんど歯石がなかったようで「すごい!よく磨けていて、とてもきれいです!」と褒められ、パチパチと拍手された。

そして「私が見た中で・・・今年ナンバー1です!」と言われた。
その瞬間は「おおおお!」と思ったが、考えてみれば年が明けてまだ一か月も経っていないことに後ほど気づいた。
あれは、先生なりのボケだったのであろうか。
今となっては知る由もない。

本来ならばクリーニングは1時間の予定であったが、よほど綺麗だったのか今回は30分もかからずに終了となった。
最後に前回の資料と見比べながら「前回は歯石が多かったようですが、今回は何かしてたんですか?」と言われたので、元気いっぱいに「電動歯ブラシにしました!」と答えると、またパチパチと拍手された。

正直、電動歯ブラシは手磨きと比べると磨いた感が薄く、最初は「大丈夫なのか?」と心配していたが、やはりかなり綺麗になるようだ。
もしも、迷っている方がいるならば、是非とも購入をオススメしたい。

みんなも可愛い歯科衛生士の先生に褒められるぞ。


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