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個性を捉えて弱みを強みに変える方法/不動産と人との共通項から

少し前に物件探しをしていた名残が、今でもスマホに定期的に届く。

東京R不動産というちょっと変わった不動産会社からの広告表示である。

当時ちょくちょく見ていたが、今でも定期的に表れる広告表示のコピーに誘われて、つい見に行ってしまう自分がいる。

個性的な物件が並んでいて、単純になかなか面白いのである。

”1.東京R不動産とは
東京R不動産は、新しい視点で不動産を発見し、紹介していくサイトです。
人はそれぞれに、違ったこだわりや好みを持っていると思います。
一風変わった物件も、人によっては、それが宝物のような空間かもしれないのです。
重要なのは、そのマッチングだと思います。
今まで、本当に欲しいと思う物件に出会うための情報に、なかなか出会えないという体験はなかったでしょうか?
「多少古くても良いので、雰囲気のある家が良い」
「バルコニーが広かったり、ちょっと庭があるような物件に住みたい」
「倉庫のようなカッコいい物件を事務所にしたい」
「一戸建てを改装して住みたい」
しかし、よく探してみると実際にはそんなこだわりに応える物件も数多く存在するのです。
私たちは日々、そんな物件を膨大な不動産市場の中から丹念に探し出して、サイト上で皆さんにご紹介していきます。
普通の不動産紹介では拾いきれないような、物件の隠れた魅力を掘りおこします
このサイトは不動産のセレクトショップであり、同時にまったく新しいタイプの不動産メディアなのです。”
            ホームページより

■東京R不動産の魅力

1か月半程、事務所探しで不動産の下見をしていて、いくつか気付いたことがあった。

それは、物件が持つ個性というものが、まるで人のように一つ一つ異なっているということ。

同じマンション内でも、方角や景色、階数、間取りのちょっとした違いで、こうも異なるのかと驚かされた。
まるで兄弟や双子でも、顔や性格が全く異なってくるように、それぞれの物件は持ちうる個性というものがあるようである。

東京R不動産の魅力とは、そんな個性良くも悪くもリアルに伝えてくれる点にある。

例えば、こちらの中野区の物件。

はっきりと「古い」、「部屋の形がいびつ」と言い切っている。

こちらの物件では、わざわざつるっとした床材やタイルが気になる方は注意と書いてくれたりしている。

普通の不動産会社のサイトだと、どうしても情報として良い部分だけが切り取られ、実際に内見してみて「あれっ」ということが多々あった。

例えば、隣接する建物の距離などは、物件によってはかなりのウィークポイントになるはずなのだが、そんなことはまず書かれないし、仲介する不動産屋も言ってくれないことが多いだろう。

そんな営業トークを差っ引いて、リアルな本音が並んでいるのが東京R不動産の不思議な魅力だと思っている。

■弱みを個性の一部と捉えると、組み合わせによっては強みになる

そんな本音で書かれた物件を見進めていくと、不思議なことが起きる。

それは、一般に弱みと言われる部分が、強みに変わる瞬間があるということである。

例えば、以前あってもう今はない物件ページの話だが、室内やバルコニーに洗濯機置き場がない物件があった。

一般論だけで語ればそれはデメリットでしかないように思えるのだが、この点について、共用のランドリールームがあること、屋上に干す場所があることを書いた上で、以前仲介した住人との「洗濯時に他の住人の方と会話ができていろんな話を聞けて楽しかった」という実際の会話を載せていた。

嫌よ嫌よも好きのうち…ということではなく、「寧ろそこは自分にとってはメリット」ということはあるだろう。

そもそもを考えてみれば、一般に弱みと言われる部分も、全ての人がそれを弱みだと思うとは限らないわけである。

戸建てのデメリットとしてよく「ご近所付き合い」を挙げるコメントを見聞きするが、私自身、実際去年買ってみて、寧ろメリットだと感じることの方が多い。

洗濯物を干すときのちょっとした会話が楽しかったりするし、垣根を越えて水鉄砲大会をしたり、家の前の道路で一緒に遊んだりと、子ども同士も近い距離で気楽に遊べている。結局は、その人次第なのかなと思ってしまう。

一般に弱みと言われるものは、あくまでそのものが持つ個性の一部である。そう考えられれば、お互いの組み合わせ次第によっては強みになることもある

不動産も人も同じで、そんな一般論で語れない魅力で詰まっている。

■おわりに

個性的で良かった物件で思い出すのは、昔、結婚して最初に住んだ中野区の物件。

とても古いマンションの一室で、サッシやベランダなどはとても古さを感じる部分もあったのだが、リノベーション直後で、バリを思わせる統一間ある魅力的な内装だった。

仲良くして頂いていた不動産屋さんから公開前に紹介して頂いた物件で、内見してその場で即決。
ここで新婚生活のスタートを切りたいと心から思えた物件だった。

考えてみれば、そもそも結婚自体が、全く異なる個性と個性の同居なわけで、「人は一人で生きていくのが難しい」という人が元来持つ弱みを、組み合わせで強みに変換しようという生物学的なシステムの一つなのかもしれない。

私の中では、実際にその場所で住み始めてみて、古さや違いすら徐々に心地よさに変わっていったという記憶が今でも感覚として残っている。

そんな不動産と人との共通項から、個性を捉えてて弱みを強みに変える方法について考えてみました。

それではまた!


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