見出し画像

七行詩

十年近く前に書いた、誰に見せるでもない詩が発掘されたので投稿しときます😅

「ダイナマイトを飲む」

 ダイナマイトを飲み込んだ

 胃液の中でも導火線は消えず

 カウントダウンを刻んでやがる

 そして火薬へと至るのだ!

 数万倍に膨らんだガス体が

 俺を肉風船にし破裂さす

 散華した!俺は散華したのだ!

「流星雨」

 今宵は土砂降りの流星雨

 傘を貫き身に刺さる星々

 さぁ煌めいて脳天を砕け!

  そうだ尾を引いて心臓に絡め!

 目の眩む光で我が身を溶かせ!

 そして僕は星の眷族となる

 誰か僕に星座名をつけてくれ!

「月下にて美人を斬る」

風吹く丘に蛍舞う

涼しげな青月見上げ微笑む貴女

その影穏やかに揺れている

斬らねば 貴女を斬らねば

美しすぎて すべての調和が乱れてく

月隠れ白刃光り血飛沫けぶる

これで世界は救われたのだろうか?

「扉」

見知らぬ鍵を弄び

重厚な七つの扉の前で

どれを開けるか思案する

どれを開けてみても

よき結果などなさそうだ

ではこの扉にするか

…ガチャリ。

「ご馳走」

やぁ野良犬よ

僕のあばらは美味いかい?

なぁ虫達よ

僕の脳髄は甘いかい?

必死に食べてないで

コタエテクレヨ!

腐った僕を食べ尽くす前に

「老いてみる夢」

久しく会わぬ刎頸の友よ

異国の服を着て何を語る

時止まりしままの憧れの君

秘めた想い今打ち明けよう

懐かしさに目覚めうつろいながら

消えゆく記憶に思い巡らす

見知らぬ街での青春の日々を



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?