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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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映画「マンマミーアヒアウィーゴー」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴
・リアクションパートをほとんどミュージカルでこなすため、普通にやったら退屈するか時間が足りなくなるかもしれない
・夢を叶える系だけど自己実現系のプロットではない(困難が少ない)
・サブプロットがメイン、大枠でざっくり三幕構成を使っている感じ。
・額縁系なので過去に重点が置かれるものの、現在にもかなりの配分が割かれている。視点変更はかなり忙しい。
・カットバック多用。過去と未来で同一人物が何人も出てくる&登場人物多めなので、小説には向かない。(何か特別な狙いがない限り)
・現在視点は大体、過去視点への導入か繋ぎとしてシーンが挟まれる

※メインプロットは●、サブプロットはSと表記。

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●セットアップ1
・主人公が、舞台となる美しい場所で複数人に招待状を書いている。テーマ的な事を口にしている(音楽を称賛している)
・主人公の立場をとあるキャラ(あとでわかるが、ホテル支配人)との会話で説明。(今は亡き母の夢を実現して、今の状況がある)。主人公は周りに指示を出していて偉い人物ともわかる。
・冒頭の招待状を遅らせる前に、やっぱりどうせこないからと一通だけ破り捨てる。

●掴み
◇過去の母視点
S1【掴み】
・大学を卒業するシーン。スピーチでぶっとんだ卒業式にしてしまう。皆が楽しむ。(ミュージカル調)

S1【セットアップ】
・卒業式終わり、誰かが卒業式に来なくて苛々している主人公(最後まで見ると分かる)
・とりわけ仲の良い友人と打ち上げしていて、夢を語る。
・夢を叶えるために旅立った母親、その地に着く

9分

●インサイティングイベント、問答
◇現在視点
S2【セットアップ】
・その夢の地で、主人公が忙しく準備している(冒頭の招待状のことで、夢がかなった記念パーティーの準備)

S2【インサイティングイベント】
・誰かと電話している主人公。恋人。会話の中で現在何のパーティーの準備なのかわかる(ホテル経営のオーナー、改装新規オープンの記念パーティー)
恋人とは母のことなどで前から意見が対立していることを示唆(母に縛られている主人公を連れ出したい恋人と、母の夢の意志を継ぎたい主人公)。
※背景が真逆の対比。主人公は自然豊かな場所、恋人は大都会のビル群。

S2【問答】
・互いに悩んでいるシーン(ミュージカル調)

13%

●プロットポイント1
S2【セットアップ】続き
・母の友人二人が主人公へ会いに来る。(C:泣き上戸)迎えに行く主人公。
・ホテルに案内する途中、支配人に会う。(C:支配人がイケメンで肉食的な会話をする)

グラデーション的に2幕へ

●セットアップ2
◇過去の母視点
S1【インサイティングイベント】
・夢の地に来た母。泊まるホテルを探して入ると、恋人になりそうな支援者Aとの出会い(C:部屋を締め出された客)

S1【問答】
・歩いてお互いの事を話し合う。良い感じになり、主人公は支援者Aに夢を語る。支援者Aは主人公を熱心に口説く。(ミュージカル調)一夜だけ共にする。(C:相手が童貞)

22% 

◇現在視点
・ホテルまで友人たちを連れてきた主人公視点
・父と会う、母の死をともに前向きにとらえようとしている。

◇過去の母視点
S3【インサイティングイベント】
・行先の船に乗り遅れる
・それがきっかけで新しい相手Bに出会う(落とし物を拾われて、話しかけられる。相手Bは船乗りで船を持っていて、主人公は送ってくれるよう頼む)

S1【プロットポイント1】
・カットバックで相手Aが主人公を追いかけている。(寝た後に主人公がさよならとメモを残して居なくなったことを説明)

・大分後の伏線
相手Bと良い感じになってきたときに新キャラ(支援者D)と出会う(海で遭難している船乗り)
支援者Dには目的があり、道中だったが助けてやる(恋人が結婚させられそうで急いでいて、船に乗せてやる。C:泳げないので助けてやる)
その場はそれで別れる。

33%

◇現在視点
・主人公がパーティーの準備中、支配人に「嵐が来るぞ」と言われる。

◇過去の母視点
S3【プロットポイント1】
・相手Bに目的地へ送り届けてもらった後「嵐が来るぞ」と言われる(船乗りが過去の支配人?)
・レースがあるから、それが終わったらまた来る、的なことを言われる。

◇現在と過去を交互に見せる
・夢の場所が昔といかに違ったか、対比で見せる(改装後の今のホテルと過去の改装前のぼろぼろのホテル)。主人公が母の友人へホテルを紹介する現在視点と、たどり着いた母が家を探索する過去視点をカットバックで。
・ボロボロだが夢の一歩を踏み出した母はやる気満々。

●ピンチポイント1
・過去でも未来でも同時に嵐が来るシーン。
S4【インサイティングイベント】
・過去では支援者Cと出会い、助けてもらって知り合いになる。家の近くにいた動物を助ける(伏線)

S2【ピンチポイント1】
・現在ではパーティー会場がボロボロになる。

◇過去の母視点
S4【準備】
支援者Cと町を探索。主人公はとある店で特技を披露(卒業式でもやった歌)
良い感じになり関係を持つ

S4【プロットポイント1】
母は支援者Cに一緒にならないか告白(ここでは返事しない)

◇現在視点
S2【ミッドポイント】
パーティーが台無しになって焦っている主人公。なだめる父(の一人)。カットバックで、支援者Cがこの父だと仄めかす。

●ミッドポイント
◇過去の母視点
S4【ピンチポイント1】
・支援者Cと夢の地で暮らし始めた母。
・気分よく朝を迎えた時に、支援者Cの秘密を知ってしまう。(婚約相手の写真を見つけてしまう)
・揉めて喧嘩になる。出ていけと言われ、悩みつつも出ていく支援者C

53%

◇現在視点
S5【セットアップ】
・新キャラ登場。会社の重役、会議中に抜け出す。(年とった支援者Aとわかる)
・もう一人新キャラ。大事な表彰式を抜け出す(名前で支援者Bとわかる)。
※両者同じ理由で大事なものを抜け出す。(娘、家族が大事だ)

◇過去の母視点
S4【ミッドポイント】
・母の元に友人二人が旅行しに来る。支援者Cについての悩みを特技で話す。冒頭と同じようなことをやる。(支援者Cと知り合ったところで卒業式みたいに歌う)。環境(夢の土地)を巻き込んで盛り上げる。
そこに約束していた支援者Bが訪れる。(C:友人の一人が支援者Bを気に入る)

60%

●忍び寄る悪者
◇現在視点
S2【忍び寄る悪者】
・主人公が恋人が来ないことに沈み、母の友人二人が励ます。

S5【インサイティングイベント】
・現在の支援者AとBが主人公の場所への足止めを食らい、再会。

◇過去の母視点
S3【お楽しみパート1】
・再会した支援者Bとのシーン

S4【ピンチポイント2】
・友人二人が町を探索中、支援者Cが会いに来ているが、支援者Bが来てふられたと思い去る。

◇現在視点
S5【食らいつく】
・支援者AとBがどうやって主人公の元へ行こうか悩んでいる所、支援者Dに会う。
・支援者Dの助けで、大勢の人と共に主人公の元へ行けることに(C:支援者Aが海に落ちる)

S2【ピンチポイント2】
・主人公が恋人の元へ行こうか悩んでいる(夢の土地を出ようとしている)
・そこに支援者ABDと大勢の人が来る。(台無しになったパーティーが復興できる)

S2【プロットポイント2】
・さらに恋人も一緒に紛れている。(キャリアなどを全てを投げだしてきてくれた)再会。)
・夢の場所で役者がそろう。(主人公の恋人、支援者A、B、C)
・パーティーの準備→開始

76%

●ピンチポイント2
◇過去の母視点
・母と友人二人でパーティー。主人公は帰らないという。
・家の持主が、主人公が借りていたボロボロの家を奇麗にするなら譲ってくれるという(ここでホテルにしてもいいわ、と夢を確かにする)。貸してくれる理由に伏線アリ(支援者Cと会った時の、助けた動物が家主のペットだった)
・喜んでいた主人公は、急にトイレに駆け込む。今後の身が危うくなる衝撃的な事実を悟る。
(妊娠している)

◇現在視点
・主人公は恋人に妊娠していることを告白。

●死の臭い(不穏な空気だけの役割で、どん底(●闇夜を彷徨う魂)はない)
◇過去の母視点
・母は誰にも告げず、友人たちは帰っていく。

◇現在視点
・幸せ絶頂の主人公の元へ、何者かがやってくる。(三幕前の日常が破壊される予兆)

80%  3幕へ

・友人の一人と支援者Bが時を越えて良い感じに。
・何者かの正体……恋人が主人公の祖母を呼んでいた。(最初どうせこないわ、と破り捨てた招待状の相手)
・主人公がパーティーで歌う(母の友人二人と)
※過去視点の母の死の臭い(出産するシーン)とカットバックで見せる。
・支配人と祖母が出会い、恋仲だったことを知る。

92%

●クライマックス
◇現在から少し先(赤ん坊が生まれたあと)の視点
・主人公の子供が生まれる
・祝福する全員。子供の洗礼式?みたいな場所で今はなき母と象徴的に歌うシーン。

98%

●エピローグ
現在と過去入り乱れて物語のテーマを楽しんで終幕(ミュージカル)


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