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死ぬまでにあと何回この綺麗な夕日を見ることができるだろう

僕のnoteで多く見ていただけている記事には夕日が多く映る。

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夕日って綺麗だ。
心が洗われる。
海に沈む美しい夕日が見られる土地に生まれ、そして今も生活の傍にあることがとても嬉しい。

僕は昔、「夕陽評論家」になりたいと思っていた時期があった。
職業っていうのは名乗ったもん勝ちなところがあり、名前は作ってしまえばいい。
けれど「夕陽評論家」という職業は僕が思いついたものではない。
油井昌由樹という先駆者がいた。
油井さんは日本のアウトドアショップの先駆者的な方で、雑誌の企画、編集、執筆やテレビ監督などのメディアに関わる他、イベントのブロデュースなど多数行っている。
加えて自身も出演側の俳優としての活動もしており、黒澤明作品を中心に出演していたという多彩な方だ。
そんな油井さんのもう一つの肩書が「夕陽評論家」だったのだ。
彼の「サンセットの旅人」という写真集を眺めていた時間は至福だったと思う。

僕ももともと夕日が好きだった。
海沿いにあった僕の家には西日が射しこむ部屋があり、そこで夕日にくるまってうたた寝をする時間が大好きな子どもだった。
部活のない放課後は一人夕日を眺めに行くこともしばしば。

夕暮れ時の海岸沿いに行くと、夕日に向かって人々が座り、並ぶ。
一人で座れば夕日を通して自分と向き合う時間になって、二人で座ればその人は美しい時間を共に過ごした大切な人となって。
マジックアワーという言葉が指しているのは、夕日の美しさだけを指すのではなく、過ごす時間そのものにマジックがかかるのだ。

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死ぬまでにあと何回この綺麗な夕日を僕は見ることができるのだろう。
その回数で僕の人生の価値が決まるのではないかとさえ思う。
この美しい時間をじっくりと分かち合う人は、そう多くない気がする。
柔らかいその日差しは僕の内側の奥の奥を照らすものだから、そう簡単に見せびらかすことはできない。
一緒にマジックアワーを過ごすことができる新しい人が出来たとき、その人を大切にできる自分でありたいと思う。

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