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自分の中に森がなかった

ジブリの「風の通り道」という歌が好きです。

森の奥で生まれた風が
原っぱにひとり立つ楡の木
フワリかすめ やって来た
あれは風の通り道 はるかな地 旅ゆく風 道標
ひとりゆく あなたに贈る 髪のかざり

木々をぬけて風がわたる様子が清々しくていいと思います。トトロのです。

 夏の午後だというのに、意外に涼しかった。というのも割り当てられている子供部屋は北向きで、この時間は直接の陽が差し込まないからである。
 二段ベットの上段から外を見ると、田んぼに植えられた青い稲が揺れている。ラジカセの音楽を聴いていると、窓から風がやってきた。レースのカーテンが大きく膨らんだ。風が、熟れた穀物の匂いを運んでくるのはずっと先の季節である。
 今は夏なので、風が前髪を揺らすのに任せて目を閉じた。

と、自分の中にある風を突然描写してみましたが、ぜんぜん森が関係なかったです。自分の中に、森がなかった。盆地の夏の風のお話でした。森らしい森に行ったことがないかもしれない。山はあるけれど、森とは違う気がする。森に行って、森の風も書いてみたいものです。

そういえば、昨日の夢に亡くなった父が出てきました。これは大変珍しい。父は渓流釣りが好きで、よく山女や、岩魚を釣りに行っていました。渓流釣りをしている父を思い出すとき、やっぱりそれは山の川、山の風なのです。

さて、画像は日替わり文章です。「空気の粗密」が気になって、こちらのサイト様で、今日の東京地方のデータを入力して計算させてもらいました。

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空気の、無いようで、有ってちゃんと風として感じられるのが面白いなと。風って、生活だし、詩だし、科学だなと。

それではまた。グバーイ。

高濱です。私の小さな物語を読んでくれて どうもありがとうございます。沁みます…。 読んでくれたことがうれしい。ありがとう!