麗澤大学特別講義「SDGsとWell-being」に対する学生レポート

 11月16日の麗澤大学特別講義「SDGsとWell-being」の182人の学生レポートが送られてきた。大事なポイントをしっかり受け止めてくれたことがよくわかり嬉しかった。特に多かった感想は、SDGsの起源と欠けているもの、2030年からウェルビーイングが新たな国際指標になることについては聞いたことがなく非常に興味深かったというものである。以下、印象に残った文章の一部を抜粋してみよう。
●SDGsは本質の哲学が明示されていないため、うわべだけのものになりがちというのはとても共感できるものでした。
●今回の講義を通して、SDGsの見方が変わりました。
●「開発」の暴走が環境破壊となっているという指摘にとても共感しました。
●今回の講義は「幸福」について深く理解する講義だと思いました。新しい発見があってとても為になりました。宮沢賢治の「集団的幸福」「文化的幸福」と「後楽」の話がとても印象に残っています。
●大谷翔平のウェルビーイング教育の話が一番心に響きました。
●「世界が驚く日本の清掃」の話が特に印象に残った。
●「共感」の神経基盤と脳神経倫理学、道徳性の3本柱との関係の話が興味深かった
●最も興味深かったのは「新学習指導要領におけるESDの位置づけと3つの実践課題」についてのお話しでした。
●髙橋先生がお話ししていただいた内容は、すごく充実していて、心に残るものでした。先生は学生に「イキイキワクワクしていますか?」と質問されましたが、素晴らしい観点だと思いました。
●サッカーの堂安選手の「逆境大好き」、北海道家庭学校の「難が有るから有難い」という言葉に感動しました。
●幸福度を向上させるためにはどうするべきか、深く考える場となりました。「大丈夫」というポジティブ思考がいかに重要であるか、これがどれだけウェルビーイングにつながるか、深い学びを得ることができました。
●「常若・志道和幸」教育は、日本の教育における理念や価値観を表すものであり、生徒が成長するために大切な姿勢や心構えを示している。常に新しいことを学び、自らの目標を持ち、和やかな環境の中で幸せを感じながら成長することを促す教育の方針として理解できた。
●今回の講義では多くの事を学びました。「災異改元」「難有」の話を聞いて、とても感銘を受けました。日本文化のウェルビーイングの根源にあるものだなと考えました。
●「誰一人取り残さない」というSDGsの理念が、明治天皇の国民一人ひとりの「処を得る」「志を遂げる」という言葉に通じる日本型SDGsの重要なものであることが分かった。
●日本独自の「世界平和」の哲学の国際発信という話が興味深かった。横井小楠の「天地の公理」、廣井良典の「地球倫理」、天野貞祐の「道理の媒介者」として具体化されている点が印象的でした。これらの国際的な提言は、日本が持つ独自性と文化的な視点を活かしたものであり、SDGsにおいても他国との対話や協力を促進する一助となるでしょう。
●日本の持続可能な発展へのアプローチは、個人・共同体の幸福と地球規模の課題に対する独自且つ包括的な解決策を模索していることがよくわかりました。
●先生のお話しを聞けてとてもよかった。困難に対して感謝するというお話が、自分のマイナス思考の改善につながると感じた。
●SDGsからウェルビーイングへの話を道徳につなげた講義の組み立て方が素晴らしいと思った。今回の講義で初めて聞いた「和して同ぜず」「同じて和せず」の話も興味深く、道徳性の3本柱である道徳的心情がミラーニューロン、道徳的判断力がメンタライジングに通じ、道徳的実践意欲と態度にいかに繋げるかという話の中で、髙橋先生は脳科学の話もできるのかと驚きました。髙橋先生の幅広い知識がとても素晴らしいなと思いました。
●日本の哲学や倫理観、幸福観が世界でも注目されているのは驚きです。
●日本型SDGs「常若」思想はすごく大切なことだと思いました。また、日本が提案した日本独自のESDを世界発信しているのが素晴らしいと思いました。
●日本の文化や歴史には実は、ウェルビーイングの考え方が隠れていたという話が面白いなと感じました。また、「親や教師が変われば子供は変わる」という言葉が心に残りました。人に変わってもらおうとするのではなく、自分自身と向き合い自分が変わっていこうと思いました。
●日本昔話がウェルビーイングの宝庫であり、温かい言葉が原点とされていることがとても深いように感じました。
●今回の講義を通してSDGs解決に必要なものは他者への共感、お互いの幸せをを願う気持ちであり、これは今の私にないもので、これから身につけなければならないものだと感じました。
●今回の授業は非常に興味深いもので、「幸せ」とは何なのかを改めて深く考えさせてくれました。この授業は非常にためになったので、これからの人生に生かしていきたいと思いました。
●日本語の「幸せ」の語源であった「仕合わせ」という相手のために仕え合うという意味や、「後楽」という言葉には相手や周りが喜ぶ姿を見て幸せを感じるという意味があったということを授業を通して初めて知ることができてよかった。脳神経倫理学のお話しを聞くことができてとても嬉しかった。「共感」は頭で知的に理解することではなく、心で納得することだという説明はとても面白く、私自身もその通りだなと思いました。
●脳神経倫理学が解明した道徳の神経基盤や道徳性の3本柱との関係性に関する情報はとても貴重であり、私たちが直面している課題に対し、持続可能な社会を築くための着実な進展が見えてくると思い、とても感銘を受けました。
●SDGsの先の幸福度の推進というお話は初めて聴講させていただいたので凄く新鮮でした。
●今回の講義を受けて、SDGsを成し遂げるために大切なことは、他人に対する優しさを行動で示すこと、自己肯定感を高めていくことだということが分かった。これは麗澤大学の理念である「知徳一体」と「三方良し」の考え方に大きく繋がっているのではないかと思った。
●日本の「常若」という考えを世界が必要としていることは知らなかったので、日本人としてとてもうれしく思った。日本の文化の中にはたくさんのウェルビーイングがあるので、日本人の一人として日本の良いところをもっと発信していきたい。
●感謝の言葉は互いに貢献を認識することができるため、もっと力になりたいと思えると思います。
●ネガティブな感情に向き合い、逆境から立ち直る力、レジリエンスの話が特に印象に残った。今回学んだレジリエンスを築くための10項目を常に意識して生活していきたい。特に、「希望に満ちた見通しを持ち続け、物事を楽観的に考えるようにする」という考え方を自分の生活に取り入れていきたい。
●ポジティブ心理学や常若産業甲子園プロジェクトなど興味を引くような話題が多く、楽しい授業でした。
●よりよい未来を創っていくために今私たちに何ができるのかを日頃から考えて行動に移さなければ未来は変えられないのだと改めて実感しました。
●SDGsに欠けているものとして伝統文化を大事にすることなどがありましたが、私のグループでもその話が出て、すごく共感しました。
●今回の講義でSDGsの起源や欠けているものなどを知り、SDGsへの関心が今までより深くなりました。
●SDGsには様々な欠点があることを再認識しました。その中でも、負の遺産をを残さないことに重点を置いているため、これからの世界全体の発展にはならないということが一番印象に残りました。
●HappinessとWell-beingの違いの説明に納得しました。日本昔話の平凡な日常がウェルビーイングなんだなと気づきました。
●内容が道徳科学に似ているなと感じました。まずは人が内側から変わることが重要であると感じました。
●日本の協調的幸福観は道徳的考えと似ていて他者の幸せを願うことなど他国とは考え方は異なっていても、とても良い考え方であると思いました。
●ウェルビーイングが大谷選手の教育と関係していたのはとても驚きでした。
●髙橋先生はとてもユーモアのある講義をして下さったので、聞いていて飽きずとても楽しい講義であった。
●大谷選手が目標達成シートに「運」と書いていたのが意外でした。運も普段からあいさつやゴミ拾いなどをしていればついてくるのだと思い、自分も心掛けるようにしていこうと思いました。
●道徳が私たちにどうかかわっているのかという点において理解が深まりました。すてきなお話、有難うございました。
●今回の授業は一番面白いと感じました。Well-beingについて今まで授業で触れてきた先生はおりませんでしたので、SDGsとWell-being,そして道徳や倫理
との関係の話も聞けてとても面白かったです。
●「人類全体が幸せにならなければ個人の幸せはない」という宮沢賢治の名言に感動しました。
●大谷翔平を育てた日本精神が「志」一夢や目的、「道」の重要性、「和」の精神、「難が有ることは有難い」と感謝する「幸」という日本の伝統的な価値観とつながり、大谷翔平の成功にどのように影響したかを学べました。野球界の成功者や歴史的な人物が示す「志道和幸」の要素が、スポーツ選手の成長や日本の精神文化にどれほど深く結びついているかを理解できました。
●SDGsというこの授業の主なテーマとウェルビーイングをくくりつけてお話しいただいたことで内容が今までの授業とは全く異なるものとなっていて飽きることなく授業を受けることができました。大谷や堂安選手の話をされたことでさらに授業に入り込むことができました。
●今回の意授業では、今までの常識を覆す新しい視点を学びました。これは単なる授業ではなく、将来の世代に対する私たちの責任を考え直す契機となりました。単なる知識の獲得だけでなく、行動への具体的な動機付けをもたらす授業であり、社会に対する新たな視点を持つことができました。
●今回の授業を受けて最も印象深く感じたのは、ウェルビーイングを日本的幸福、協調的幸福で捉え直す国際発信こそが時代の要請であるという部分です。ウェルビーイングの説明についても、今が楽しい➡将来への志・夢が持てる➡周りの幸せを願う➡共同体を良くしていきたい、につながり、結果的に個人を取り巻く「場」が持続的に「良い状態」であることを目指すという説明がとても分かりやすかったです。これからは自分も自分の利益だけにとらわれず、集団としての利益のために活動しようと思うようになりました。
●自分も「幸せの4因子」と目標達成シートを活用して、日常の幸福度を上げていきたいと思うようになりました。今後はウェルビーイングの活動についてもしっかり目を向けて注目していきたい。
●今回の講義を聞いて、日本モデルのウェルビーイング「常若・志道和幸」教育が強く印象に残りました。「志を立て、道を継承」し、「和を成して、幸福を感じる」という「常若・志道和幸」教育を学生たちに伝え、より良い世界を創っていきたい。多様性、開放性、社会的な繋がり、自立と共生を支える仕組みをつくれば、互いに幸せな状態「ウェルビーイング」を循環できると学びました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?