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教師の役割

教育実習生が2名来てくれています。
奥山くんは在校時は空手道部のキャプテンを務め、全国大会出場経験があります。一方の松本陸くんは、野球部に所属し、生徒会長を2期連続で務めました。それぞれ、僕も関わりの多かった生徒の2人ということで、今回の教育実習での再会を楽しみにしていました。

2人に共通して言えるのは、学生の視点から教員の視点になった今、教師の役割とは何かを、より客観的に、より具体的に考えるようにしなくてはならないということです。どうしても、教師は「教える、指導する、育成する、成長させる、変化させる」という言葉に表れている通り、上位から下位という関係性が前提とされがちです。しかし、そもそもそこが今の日本の教育の停滞を生じさせている原因の一つであり、改めなくてはならない学校の当たり前の一つだと思います。

教育実習で最初にやったことは校内の掃除でした。モップがけ、水道掃除、トイレ掃除、外掃除、草抜きなど。なぜ、こんな誰でもできることを実習生がやるのか。校長から実習生にためになる講話や訓話をすべきでは?と思いがちですが、僕にはそういうのは期待しないでいただきたい。教えることも、成長させることもできません。僕は、一緒に何かをやりながら、雑談的にいろいろなことを相談しながら、学びや気づきの場を作っていくことしかできないからです。実習生2人が3週間という短い時間の中で、まず学ばなくてはならないのは、この考え方です。「教える」ではなく「学ぶ」です。そのためには、先生は誰よりも泥臭く必死こいて頑張っていなくてはならないですし、汚い仕事を率先してやれていることです。

校長は校長室にいてはいけません。先生は職員室にいてはいけません。生徒と一緒にいなくちゃ。生徒と一緒に何かしていなくちゃ。その場を一緒に作ることこそ、教師の役割であり、学校が一番大切にしたい部分ではないかと思います。

実習生は今日も頑張ってくれています!


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