言葉は矛盾した仕組みである。自分の存在を確かめるために自分を表そうとした結果、社会の相対性の中に自分を放り込むこととなる。その結果、言葉によって表された自分の姿はあまりに不恰好で醜く、元あったはずの存在感、自分自身という固有性──というより透明な絶対性は跡形もなく失せている。

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