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アントラーズプライドを胸に宿したプロ2年目の小田逸稀。『ターンオーバー』という言葉が磨く男の意地。

低音の声で落ち着いた口調で話す姿は、東福岡高校時代と変わりなかった。

だが、その言葉の節々に『アントラーズプライド』がにじみ出ていることが分かった。

「日々の練習でやっぱり高い質は求められますし、特に紅白戦のレベルが非常に高い。普通の試合より高いレベルのときもありますし、ベテランの選手が引っ張って、若手も台頭して行くのが鹿島での日々だと思っています。寄せの部分だったり、1VS1の仕掛けの部分だったり、ワンツーを入れられたり、スピード感など、どれも凄くレベルが高くて、かつ個々が『絶対に負けない』という気持ちを持ってやっているので、常にバチバチやるし、僕も絶対に紅白戦は負けたくないです」。

J1第32節のアウェイ・柏レイソル戦後のミックスゾーンで、彼はこうアントラーズでの日々を口にした。

11月6日に行われたこの試合は、アントラーズがACLを勝ち上がっているために、かなりの強行日程の中で行われたリーグ戦だった。10月31日に行われた前節のホーム・セレッソ大阪戦も同じで、この試合の3日後にACL決勝ファーストレグのホーム・ペルセポリス戦があり、そこからさらに3日後にレイソル戦。その5日後にアウェイでACL決勝を控えると言う、『超』過密日程。それゆえに、セレッソ戦とレイソル戦は控え選手が中心の『ターンオーバー』のチーム編成となった。

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