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「独り立ちしないといけない」。背番号6は決意の表れ。アルビレックス・秋山裕紀を変えた衝撃とは-

アルビレックス新潟の背番号6は期待の現れだ。

今季、高卒2年目の秋山裕紀は柏レイソルに移籍をしたMF戸嶋祥郎が背負っていた6番を引き継いだ。

「高卒2年目で1桁の背番号をつけさせていただくということは滅多にないことだと思いますし、祥朗さんの後で期待と責任もあると思います。この番号に恥じないプレーをしたいと思っています」。

身が引き締まる思いだった。前橋育英高校からアルビレックスに加入したのは昨年のこと。シーズン当初は1年目ということもあり、チャンスは巡ってこなかった。

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「プロのプレースピードに慣れること、自分の武器を磨いて、短所である守備の質を上げる。試合に出ることを急ぐのではなく、個人の成長を意識して、焦ることなくじっくりと自分を磨こうと思っていました」。

まずはプロとしての土台を作る1年にする。自分にベクトルを向けてコツコツと日々を積み上げてきた彼に、チャンスは早く巡ってきた。

10月13日のJ2第36節のアウェイ・愛媛FC戦で初のベンチ入りメンバーに抜擢されると、翌節のアウェイ・アビスパ福岡戦で後半頭から投入され、ボランチとしてプロデビューを飾った。

すると続く38節のホーム・京都サンガ戦でスタメンに抜擢。持ち前のボールキープ力と展開力を発揮し、中盤に落ち着きをもたらすと、チームも3−1の快勝。それ以降、最終節のホーム・Vファーレン長崎戦まで5試合連続スタメン出場を果たした。

上出来の1年目だったように見えるが、彼は試合に出始めたことで自分の甘さを痛感し、これまでのサッカー人生を見直すほどの大きな衝撃を受けたのだった。それは初スタメンに抜擢されたサンガ戦での出来事だった。

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