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「短距離G1は若い馬」の常識にかからぬ騸馬【超・馬券のヒント第1回】

短距離のG1レースでは若い馬を狙うべきである。スプリンターズSでは4歳馬、高松宮記念では5歳馬が中心となる。短距離馬は競走馬として完成するのが早いため、4、5歳の時点でピークを迎える馬が多いからである。そして、短距離馬のピークは短い。ここで言うピークとは、絶好調である期間のこと。ピークが長い長距離馬に比べ、短距離馬はピークが圧倒的に短い。長距離馬を線香花火だとすると、短距離馬は打ち上げ花火のように、華やかに咲いては散ってゆく。

その理由は短距離馬の精神面にある。あらん限りの力を感情と共に爆発させることによって速く走ることができるため、短距離馬は燃えやすい気性を有している馬が多い。短距離馬の気性面での燃えやすさは、調教からレースに至るまで、その競走生活を貫いている。普段の生活でもちょっとしたことに敏感に反応してしまうし、持ったままの馬なり調教でも好時計が出てしまうため、精神的にも肉体的にも消耗が激しく、競走馬としてのピークが短いのだ。

しかし、騸(せん)馬においてはこの限りではない。

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