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つながる猫のしっぽ

ボクは猫を2匹飼っていました。

名前は「あずき」と「きなこ」

保護施設から引き取った保護猫です。
とてもかわいい、大切な家族でした。

そんな2匹も、今は1匹です。


残念ながら「きなこ」は、虹の橋を渡ってしまいました。
せっかく助けた命を守り切れなかった…。
くやしくて、悲しくて、つらかった。
今でも思い出すだけで涙がこぼれます。
それだけ大事な家族でした。
たった11日しか一緒にいられなかったけど、大切で、特別な家族だったんです。


「きなこ」が一生懸命生きた証は、今もYouTubeに残っています。
必死に生き抜いた11日間。
もしよろしければ、のぞいてみてください。


今回の話は、YouTubeの後日談になります。
ボクにとって大切な家族は亡くなりました。
しかし、その命は「ねこのしっぽ」のように絡まりつながっていたんです。


家族との別れ


「きなこ」を亡くし、数日間。
悲しみのあまり、「きなこ」の亡骸(なきがら)も供養できずにいました。
お別れをしないといけないのはわかっているけど、それを認めたくなかった。
しかし「きなこ」はもう戻ってきません。

意を決して知り合いのペット霊園に相談し、供養することを決めました。

「きなこ」を火葬する日。

山の中ほどにある霊園は、それ以外なにもありません。
ただ「きなこ」の亡骸が、燃やされるのを待つのみでした。

やることもなく、ただただ時間だけが過ぎていく。
想い出だけがよみがえり、悲しみが込み上げる。

ペット霊園の方は、そんな空気を読み取ってくれたのか、
どうしてこんなに小さい子が亡くなったのかと尋ねてくれました。

保護施設から引き取り、育てたこと。
しかし、助けてやれなかったこと。
「きなこ」との11日間を話しました。

そこでペット霊園の方が言いました。

「だれでも、猫を飼えるのか?」

猫を飼いたいが、断られた過去


よく話を聞くと、猫を飼いたいといろいろ探していたらしいのです。
それもボクと同じように、何かの理由で捨てられた、悲しい猫を飼いたかったようでした。

実際、殺処分前の猫を、引き取りに行ったそうなのですが、

  • 年齢

  • 家族構成

  • トライアル期間

3つの原因で、飼うことができなかったそうです。

近頃は動物を虐待する人も多く、安易に引き渡すことができない決まりになっていました。
これについては許されないので、とても理解できます。
しかし、これには大きな問題が。

助かる命が、助からないかもしれない。

ということ。
殺処前の子に、そんな時間はないのです。
彼らの命を救おうとしている人はたくさんいます。
今目の前にいる、ペット霊園の方もそうです。
救いたいけど、救えない。
そんなジレンマを抱えている方がたくさんいました。

しかし、ボクが引き取ったところには、そういった「縛り」がありません。

カンタンに言えば、だれでも飼うことができる、ということ。

このときボクは思ったんです。
ペット霊園の方と出会えたのは「きなこ」が運んでくれた
他の子を助けてあげてと、「きなこ」がボクに言っているような気がしました。

だから、ボクが引き取った場所を、ペット霊園の方に教えてあげることにしたんです。(虐待などは絶対にしない方だとわかっていたから

ペット霊園の方は大変よろこんでくれ、明日にでも引き取りに行く!と笑顔になり「きなこ」の供養も無事に終えました。

1が2へ、そしてその先へ


数日後。
ほんとうに猫を引き取ったのか気になり、ペット霊園の方に電話をしてみました。

 「先日言った、猫の件どうなりました?」
 『ちゃんと、引き取れたよ。ありがとう!』
 「それはよかったです!大切に育ててくださいね」
 『ちゃんと育てるよ~』

無事に猫を引き取ることができたようで安心しました。
ひとつの小さな命が救われた瞬間です。
いろいろ話していると、また新たなつながりを感じる話をしてくれました。

 『そうそう。知り合いにも猫飼いたい人がおって、その人にも紹介しといたわ』
 「そうなんですか!?」
 『すぐ引き取りに行って、もう飼いよるらしい』
 「えー!すごい!」
 『これで2匹は救えたな』
 「ほんとですね!ありがとうございます!」

ひとつのが、また新たにつながっていました。
猫は親しい仲になると「しっぽをからめる」ことがあるそうです。
この出来事は「きなこ」がつくってくれた気がしてなりませんでした。

自分の命を使って、ボクに教えてくれたのかもしれません。

そして、この連鎖はボクを離れてもなお、つながっていると信じています。

つながる猫のしっぽ


この話をだれかに伝えたことはありません。
「きなこ」を思い出し、つらくなるから。
しかしあるキッカケで、この記事を執筆することにしました。

これも「きなこ」が運んでくれただと思えたから。

各地域で、

 ・譲渡会
 ・愛護会
 ・保健所
 ・猫カフェ

さまざまな活動があると思います。

ぜひ足を運んでみてください。
生まれてきたのに、人間のエゴで、命を絶たれる猫がたくさんいます。
救ってれ、飼ってくれ、とは言いません。
こころの片隅に置いていてください。
ふとしたところで、たくさんの命を救うことにつながると思っています。

この記事を読んで、少しでも保護猫について興味を持っていただければ幸いです。

この記事を書いたキッカケは「LLAC」コミュニティ


この記事を書くキッカケをくれたのは「LLAC」というコミュニティです。
LLACは「Live Like A Cat」の略称で、コミュニティテーマは「ネコのように自由気ままに生きてみよう」です。

猫にも、人にも優しいコミュニティになっています。

たくさんチャンネルがあるので、

 ・猫好き
 ・自由に生きたい
 ・NFTに興味がある

方はぜひ一度のぞいてみてください。

忙しい日常に、ホッとしたひとときを与えてくれる、サードプレイス(自宅や職場とは違う第三の居場所)になっています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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