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2020.1.5 全国高校サッカー 準々決勝 堀越×青森山田

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■得意なパターンがはっきりしている

 今大会初めて青森山田を拝見しましたが、この青森山田は率直によかったですよね。

 ボール保持の局面では、1人1人の個人技術が高く、雪のグラウンドで鍛えられているのか運動量が豊富で、ピッチを広く使うことができていました。運動量は守備の局面でもいきており、奪われると即時奪還のハイプレスがきいていました。

  サイドに渡るまでの局面も、青森山田の14番がストロングポイントになっていました。CBの5番のキックの精度が非常に高く、そこからの展開から14番が崩して、いくつものチャンスを作っていました。14番は近い位置にポジションをとるCHの7番との関係もよく、2人だけの関係で崩す場面もありました。前半28分、32分、後半14分に14番が絡む形で右サイドから決定機を作り、前半28分はゴールを生み出しました。

 後半4分のPKのシーンは堀越のクリアボールを青森山田14番が拾い、左にドリブルで流れてクロスを7番がシュートしたボールが堀越DFの手に当たりPKとなりました。青森山田は、セカンドボールへの反応も早く、それがPKに繋がったといえると思います。しかし、このPKを堀越GKがビッグセーブ!私もGKをした経験があるので分かりますが、GKは特にメンタル面がプレーに影響します。ここまで不安定なパフォーマンスもありましたが、ここから堀越GKはビッグセーブを連発します。

 1点目のコーナーキックも青森山田の3番のセカンドボールへの反応が早いことが、得点につながりました。

■今大会ロングスローが大流行り

 この試合、青森山田の2番のロングスローでいくつものビッグチャンスを生み出していました。時には、自陣からでもロングスローを行っていました。前半5分、11分、16分、31分、32分、後半9分、35分に決定機を生み出し、前半16分、32分はゴールに繋がりました。ロングスローの精度がいいこと、動き出しのタイミングが良く、体格で相手に勝るということもありますが、堀越DFの浮き球の対処がまずかったことも原因ではないかと思います。堀越のDFだけではなく、近年若年層全体が浮き球対処が苦手であることは叫ばれています。

 その原因はいくつかあると思いますが、まずスペイン代表やFCバルセロナの影響で育成年代は細かくパスを回す綺麗なサッカーだけを経験している子どもたちが少なくありません。私もグァルディオラ監督率いるFCバルセロナのサッカーに魅了され憧れた1人ですが、サッカーはそれだけではありません。身体を張って自分のゴールを守ることも、競り合いで絶対負けないようにすることもサッカーです。あの時のFCバルセロナもプジョルなどそういうプレーもしておりましたが、どうしても綺麗でかっこいいプレーばかり真似てしまいます。

 また近年は日本では、野球少年よりもサッカー少年の方が多くなりました。公園では、ボール遊びができないことの方が当たり前になってきました。若年層の子どもたちが遊ぶ機会が減り、ボール遊びは習い事で行うこと、という認識の子どもたちも増えてきたと思います。以前でしたら、サッカーを習っている子どもも、空き時間には野球もしますしバスケもするということが普通でしたが、サッカーする子どもはサッカーしかしてこず、野球する子どもは野球しかしていない子どもが増えてきていると思います。実際私の体験ですが、教え子に運動神経があり、サッカーの能力も高い子どもがおり、その子どもにボールを投げさせたら、めちゃくちゃなフォームで驚いたことがありました。以前でしたら、運動神経がありサッカー上手い子どもは大概何やらしても上手だったものです。しかし、経験がないので仕方ありません。この辺りは改革が必要だと思います。

 逆に言えば、そういう状況も踏まえて青森山田はロングスローのトレーニングに取り組んだのかもしれません。

■試合後の青森山田の監督、3番の選手のコメント

 試合後、青森山田の監督と得点を決めた3番の選手がインタビューを受けていましたが、とても4-0で勝っているチームとは思えないようなコメントでした。

 まだ大会は続いていきますし、浮かれることがないように監督がしっかりマネージメントし、選手は勝ち進んできた経験もある選手が多いので、やるべきことが分かっているという印象を受けました。

 しかし、2点目直後プレッシャーが甘くなり、堀越にチャンスを作られたり、終了間際の堀越のフリーキックもファーサイドから決定機となり、全くチャンスがないわけではないと思いました。

 7日から緊急事態宣言が発令される予定となり、準決勝から無観客試合となりますが、どうなるか分からない全国高校サッカーを最後まで見届けたいと思います。

試合結果

2021.1.5

全国高校サッカー選手権

準々決勝

堀越 0-4  青森山田

 あとがき

ルヴァンカップ決勝に引き続き2試合目のレビュー。ここ最近高校サッカーを見ながら思うのは『観客動員数に制限があるので選手の声がよく聞こえる』ということです。コロナ禍でたくさん我慢して、たくさん辛い思いもしましたが、この状況でしか味わえないこともあると思いました。心からこの試合にかけていることが伝わり、今現役でプレーしている子どもたちは是非見るべきだと思いました。

 今回は青森山田高校について詳しく書きましたが、堀越高校も特徴がありました。『ボトムアップ』をかかげ、選手でホワイトボードを使い戦術会議を行い、選手交代まで決めていました。

 色々な特徴があるチームがあることにより、見てる側も楽しめますし、偏った選手だけが育つことなく、日本サッカーの成長につながると思います。

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