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SHIBUYA TSUTAYAリニューアルに思うこと

TSUTAYAの旗艦店であるSHIBUYA TSUTAYAが改装のための休業を経てリニューアルオープンとなった。



店内を覗いてみた印象としては、イベントスペース&カフェといったところだ。



TSUTAYAの祖業である書店の機能はほんのわずかだけ残されたといった感じだ。コミックから派生したグッズの販売の方がメインといった感じだ。扱う商品を絞ったアニメイトといったところだろうか。

TSUTAYAを一躍有名にしたCDやDVDなどのレンタルは行っていない。

CDやDVDなどの販売の方も話題の新譜を大量ディスプレーしているだけで、CD・DVDショップとしては機能していない。



レンタルにしろ、販売にしろ、CDやDVDの市場はサブスク(配信)の普及により縮小している。書籍も電子書籍派が増えている。だから、フィジカルなCDやDVD、書籍なんて売れない。

コラボイベントやアーティストが来店した時の記念グッズとして買ってもらえればいい。普段は別に新譜をチェックする場にしてもらわなくていいという判断なのだろう。

タワーレコードがソフトを売ることよりもイベントを開催することに重きを置くようになって久しいが、今回の渋谷店のリニューアルは大雑把に言ってしまえば、店舗全体をタワレコのイベントスペースにしてしまったようなものと言えるのかも知れない。

まぁ、CDやDVD、書籍が売れない時代なのだから、こういう扱いになるのは仕方がないのだろうが…。



また、カフェとしての機能に関しては、都内のほぼ全ての繁華街に共通していることではあるが、特に渋谷では顕著な、お茶する場所、休憩する場所、充電する場所が不足しているという問題に応えた面もあるようだ。

ただ、1時間の利用で1650円というのは、いくら飲み放題であっても高いと思うのが一般的な日本人の感覚ではないだろうか。

つまり、このカフェのターゲットは渋谷をプラプラしている若者ではないということだ。

表向きは若者をターゲットにしていると言っているが、本当は円安の影響で贅沢ができる外国人観光客、好きな者のためには出費を惜しまないアニメやアイドルのオタク、こうした層がターゲットなのだろう。

要は金を出せない奴は、お茶する場所がない、休憩する場所がない、充電する場所がないなんて文句を言うなという宣言なのだろう。

最初のうちは、物珍しさで混むと思うが、そのうち、インバウンドとオタク以外には“別にいいや”と思われるのではないかという気もする。



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