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明日に唄えば~清き一曲お願いします~

生わさみんを見たのは約5年ぶりだ。
最近、すっかり、大人っぽいイメージになっていたが、本作では久しぶりに可愛いわさみんを見ることができた。

というか、意外と演技が上手くて驚いた。歌が上手いのは演歌をやっているくらいだから前から知っていたけれど、演技のイメージはほとんどなかっただけに驚いた。
まぁ、AKB48時代には、メンバー大集合のいわゆる「村内ドラマ」には出ていたし、演歌歌手になってからも先輩演歌歌手の歌と芝居の2部構成ステージには出ていたから、全くの新人俳優ではないんだけれど、でも、主演女優として舞台に立つのはこれが初めてなので、あまりにも自然な演技を見せていたことに驚いてしまった。

ちなみに本作は演歌歌手がよくやる歌と芝居の2部構成ステージではなく、演歌ミュージカルという作りになっている。しかも、ストーリーの進行に合わせて演歌の名曲が登場人物によって歌われるという、いわゆるジュークボックス・ミュージカルの形式がとられている。

当然、ミュージカルなのでダンス・シーンもあるのだが、そのダンスを見ると、そういえば、わさみんって、アイドルだったなというのを思い出させてくれる。

ただ、ツッコミどころが多いのが難点だった。演歌歌手として成功できなかった女性が政治家を目指すというストーリー自体は問題ないんだけれど、細かい描写が気になるんだよね。

いかにも、自民党っぽい老害政治家を悪役的ポジションにすること自体については、自分はネトウヨではないので全く気にしていない。
ただ、この老害を追い出すために、この老害の秘書や老害と対立する町長が、罠を仕掛け、しかも、その罠が老害のウグイス嬢に犯罪行為をけしかけるというのは問題だと思う。 
老害が公選法違反で逮捕されたのなら、秘書や町長、実行犯のウグイス嬢も逮捕されないとおかしいでしょ。

しかも、老害の逮捕で主人公が繰り上げ当選になったのに、補選が行われるってどういうこと?
一度は繰り上げ当選を受け入れたものの、やっぱり、自分は本来なら選ばれていなかったということで辞職して、それで補選となるなら分かるけれど、この主人公は“3ヵ月間政治家をやったけれど、補選には出ない”という言い方をしているから全く良く分からない。主人公が辞めて補選となるなら、そりゃ、本人は出ないのは当たり前だしね。

あと、主人公の恋のお相手的ポジションの人は選挙管理委員会の人らしいけれど、とりあえず、フルタイムで選管の仕事をしている人もいるのだろうから、それはいいとしても、特定の候補を表立って応援するのは公選法違反じゃないのか?

まぁ、主人公がこの選管男(しかも、元々は演歌歌手時代の主人公のファン)に対する呼び方が、さん付け→君付け→呼び捨てと、親密度が増すたびに変化していくのは面白いと思ったが。

というか、老害政治家を批判してるくせに男女観が古臭いんだよね!
それから、確かに賄賂を得るために再開発を進める老害政治家はクソだけれど、再開発自体は必要だと思うんだよね。

個人商店での買い物なんて、専業主婦とか自営業者じゃないとできないからね。会社勤めの人からすれば、夜や日曜日・祝日も営業している大型スーパーや商業施設の方がありがたいに決まっているしね。

結局、再開発を批判する人って、自分で買い物しないで、専業主婦の妻とか家政婦に買い物させている偉そうにしている連中なんだよ。

環境保護を訴えて、レジ袋を撤廃しろとか言っている連中に自分でゴミ捨てしたことがない奴が多いのと同じ。
都立高の男女別定員数を批判する連中もそう。都立高に通ったことがない、というか、そもそも、定員割れしている田舎の高校の出身だから、あいている教室だらけの状態が普通だから、男女比率が変わるたびに教室や更衣室、トイレを改装しなくてはいけないことが分からないんだよね。
運動会などの学校行事の平日開催を批判する連中もそう。都内の学校では家族揃って校庭で弁当なんて食べないし、そもそも、そんなスペースはないから、別に親が見に来ようと来まいと関係ないんだよね。ぶっちゃけ、平日開催なら簡易給食が出るから、共働き世帯としてはそっちの方がありがたいんだよ。

結局、左翼ほど世間知らずってことなのかな。

それにしても、観客が変なタイミングで拍手することが多かったな。わさみんのファンって舞台を見たことないんだろうね。主演のわさみんも舞台慣れしていなくて、カーテンコールで何を話していいか分からなかったようだが、それと同様にわさみんのファンも舞台慣れしていないんだろうね。

そして、自分の座高が低いというのを改めて思い知らされた。そこそこ段差が設けられている劇場なのに、所々、見にくい場面もあったしね。
マッサージ嬢が自分に対して、“脚が一般男性より長い”と言うのは単なるリップサービスだと思っていたけれど、観劇すると、自分の座高の低さを思い知らされるし、座席が狭く感じるということは脚が長いってことなんだろうね。

ところで、最近、チケット裏面に名前と電話番号を書けという公演が多いが、最近はチケットに購入者の名前が記入されているんだから、簡単にチケット番号で購入者を追跡できるはずだよね。どうも、感染症対策を理由にして個人情報を収集しているだけにしか思えないんだよね。

《追記》
本作を見た東京芸術劇場シアターウエストは劇場内にきちんと男子トイレがあったけれど、隣接するシアターイーストは入口に“場内に男子トイレはない”と書かれてあって驚いた。仮にも芸術劇場を名乗る施設内のホールでそんなことがあっていいのか?そんなに、日本の男は舞台を見ないのか?
まぁ、文化系の趣味を趣味と認めない男が多いし、今は女性の方が金を持っているから、エンタメやアートは、作品も施設も女性向きになっているってことなのかな。

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そういえば、本作のタイトルの「明日」ってあすって読むのか。明日って書いて、あすと読んだり、あしたって読んだり、みょうにちって読んだりと統一されていないのはどうなんだろうか…。まぁ、英語のdirectorもディレクターって発音したり、ダイレクターって発音したりするから同じようなモノか。

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