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劇場アニメ「らくだい魔女 フウカと闇の魔女」

上映時間60分の作品のいわゆるイベント上映だとは思わなかった…。
タイトルに「劇場アニメ」という文言が入っているのだから、もう少し長くてもいいのではという気もした…。

テレビアニメの劇場版でないオタクにもファミリー層にも受け入れられるような劇場オリジナルのアニメ映画って新海誠作品や細田守作品、かつてのジブリ作品以外では難しいから仕方ないか…。

児童書が原作だから本来のターゲットは大きなお友達ではなく幼稚園児・保育園児から小学校低学年・中学年くらいまでだと思うので、子どもたちの忍耐力を考えるとこのくらいの尺が適正なのかも知れないしね。

ただ、児童書原作=子どもにも分かりやすくしなくてはいけないという事情もあるのだろうが、説明台詞で世界観が明かされたりストーリーが進んだりすることが多いのはどうかと思った。
また、原作はシリーズものだから仕方ないんだろうが、作中で提示された謎とか設定も回収されないまま(これまた説明台詞で主人公が“分からないことも多いまま”と語って片付けている)なのもどうなのかなという気はした。

それから、悪役にされている闇の魔女はもとをただせば悪人ではなく他とは異なるということで迫害されていたのに、いくら、それを恨むようになったことで本当に悪人になってしまったとしても、悪役として征伐された上に改心した途端、身を犠牲にしてこの世界から去るという終わり方はなんだかなという気がする。それって、いじめが起きるのはいじめられる奴に問題があるからだと主張し、いじめを正当化する連中と同じだよ!
主人公は多少なりとも、闇の魔女の処遇に疑問を抱いていたんだから、きちんとした謝罪の場面を入れるべきだったと思う。児童書原作の一応子ども向け作品なんだから、いじめを正当化してはダメだよ。勿論、それと同時に犯罪も良くないというメッセージは伝える必要はあるけれどね。

とりあえず、作品に合わせてProduction I.Gのロゴがマジカルでポップでキュートになっていたのは面白かったと思う。

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