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中之島備忘録 令和4年3月23日火曜日

雨は春の川の表面を細かく打ち続けていた。

それはとても思わせぶりで、なにかを伝えようとしているように見える。じっと見つめていたらそのうち何かが現れてくるかもしれないと、しばらく見ていたが、身体が冷え切ってしまっても、遂に何の変化も現れることはなかった。

よくよく考えてみたらそれが当たり前なのに、なぜかここに立っているといつも、想像の波間に流されている自分がいる。


雨に濡れた街は、しっとりと濃く、区画がさらに浮き上がって見えた。

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