#10 愛すること について

子どもの頃はあんなに素直に好きなものは好きだと言えていたのに、
すっかり臆病になってしまいました。

愛すること、
好むこと、
慈しむこと、
それらの感情を言葉や態度で表現すること。

どれも、一歩手前で立ち止まってしまいます。


子どもの頃のわたしは一度決めたら真っすぐ向かっていくタイプで、
愛情を抱く相手にはとことん愛情を注いでいました。

しかし、愛情に限った話ではないけれど、感情や言葉にも重みがあります。
抱えきれないほどの愛は、時に相手の重荷となってしまうのです。

それを知ったとき、
自分が愛おしいと思った相手・ものに対して愛情を注ぐのがとても怖いことのように感じました。


今でも、愛情を届けることに臆病になってしまう自分がいます。

相手の負担になりたくない。
相手のペースを乱したくない。
相手に迷惑を掛けたくない。

特に相手が精神面で苦しい状況にいる時は、愛情の表現に慎重になります。
いろいろと考えた結果「届けない」という選択をすることもあります。

だってわたしの目的は、この愛情が届くことではないから。
あなたの心がより軽やかに、より幸せに、より豊かになることだから。


愛情は「届ける」ことがすべてではないと思います。

愛しているからこそ、何もしない。
愛しているからこそ、言葉をのみ込む。
愛しているからこそ、今はじっと待つ。

愛していればいるほど、「愛する」以外の選択肢を持ち続けたい。

そんな姿勢で、人と向き合いたい、人を愛したいと思っています。


大切なあなたに、愛を込めて。


2019.08.27.

感想、コメント、リクエストなどいただけたら嬉しいです。「たかれんのこんな記事読みたい!」があったらDMにどうぞ!