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平行世界は仄かに交差する

よく見る夢の中で、私は恋をしている。大好きな先輩と、甘酸っぱい学園生活を謳歌する場面を何度も見てきた。先輩の出てくる夢を見た日は、いつだって少し胸が切なくなる。ある日コンビニに出掛けたら、先輩そっくりな青年を見かけた。どう見ても先輩だ。声をかけようか迷う私と、先輩の目が合った。困惑の表情を見た私は、何も言わずにその場を立ち去った。そうだね、私は今40歳。夢と現実を一緒にしたらダメって、わかってる。


よく見る夢の中で、僕は恋をしている。大好きな後輩と、甘酸っぱい学園生活を満喫する場面を何度も見てきた。後輩の出てくる夢を見た日は、いつだって少し胸が切なくなる。ある日書店に出掛けたら、後輩そっくりな女性を見かけた。どう見ても後輩だ。声をかけようか迷う僕と、後輩の目が合った。接客スマイルをもらったので本を購入し、ありがとうと言って店を出た。僕はもう40歳なんだ。夢と現実を一緒にしていい歳じゃ、ない。


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あんま関係ないかもですけど、エアコンの仕事する時はこういうの使いながら平行世界ぐふふって思います…。


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