笹本貴之

山梨県甲府市で「地域資源経営」を実践しながら「自立」という価値を考える。1971年甲府…

笹本貴之

山梨県甲府市で「地域資源経営」を実践しながら「自立」という価値を考える。1971年甲府市生まれ/中央大学哲学科卒業/米国首都圏にて人種問題研究/外資系損保会社/家業(自動車修理工場)/ワインツーリズム創設/2011年県議会議員選挙(次点)/現在、studio pellet経営

最近の記事

地域で共に考える「私たちの一流の会社」

2000年前後だろうか、「多様性」という言葉が日本でも広く使われ始めたのは。またその頃は、ちょうど「地方分権一括法」が成立し(1999年)、国と地方の関係を上下・主従の関係から対等・協力の関係にすることが定められた時期でもあった。「時代は中央集権から地方(地域)分権に大きく舵を切り始めた」という節目の空気を感じながら、漠然と「都会と田舎」「大手企業と中小企業」の比較と、それぞれに暮らす人々の多様な価値観の違いについて、思いを巡らせた。そして、私は東京での大手損害保険会社勤務に

    • ロックよりも、ヒップホップが好き

      そんなに詳しいわけではないが、最近聴く音楽といえば、日本のヒップホップばかりになっている。 中学生になってすぐ、マイケル・ジャクソンの「スリラー」にやられて洋楽ロックに夢中になった。高校生になったらより刺激を求めて「ヘビーメタル」を聴いた。大学生のときはボブ・マーリーの「レゲエ」に傾倒して、社会と音楽の関わりに興味を持った。社会人になってからは特にジャンルには拘らず洋楽を中心に聴いていたが、40代からは日本のヒップホップばかり聴いている(いわゆるMCバトルのことではない。ヒッ

      • 仕組みづくりよりも、まずは自らなってみる

        先月末、当社の決算だった。 ペレットストーブ事業をメインにする現在の体制になってから、13期が終了した。おかげさまで黒字決算の予定だ。そしてペレットストーブの通算の販売設置台数は、これもおかげさまで490台を超え春までに500台に達する。一軒一軒の家を確認・検討し、一通一通の見積書を作成し、一台一台のストーブを設置工事してきた。業者販売ではなく、片道90分以内で行ける地域のお客様への直接販売なので、一つ一つ手間をかけて信頼関係を築きながら販売する。正直、ホッとしている。 2

        • 断る理由のないものほど怪しい

          営業という仕事では、お客さんに「受け入れられる(売れる)」ことよりも、「断られる(売れない)」ことの方が圧倒的に多い。ということは、断られることが営業の仕事なのかもしれない。 断られては、その理由を考え、共感し、お客さんの求めるところを体験する。改めて、自らが売ろうとする商品のメリットとデメリットを深く考える。その上で、その商品で本当に喜んでくれそうなお客さんをイメージして、商品の見せ方や説明の仕方を工夫したり、営業先を変えたりする。営業する者は、断られることで考えて、売る術

        地域で共に考える「私たちの一流の会社」

          私は「自立」をテーマに地域のことを考える 

          まずはこのnoteで自分の生い立ちと経験を見つめ直し、自己反省(自己批判)を試みた(参照:私たちは想像以上に「生い立ち」に囚われている(前編)/(後編))。そして、30代以降の私が、無意識ながらも「地域」とか「自立」とかにこだわってきた理由が分かった。この「自立」というテーマは、私の生涯にわたる問題意識で、これまで生き恥晒して勝ち取ってきたものだ。これからも事ある毎に、「自立」をテーマにこの山梨という地域のことを考えることになりそうだ。 「自立」を基準に、この地域のいろんな

          私は「自立」をテーマに地域のことを考える 

          私たちは想像以上に「生い立ち」に囚われている(後編)

          6年前、2017年のゴールデンウィーク直前、突然の退去勧告だった。 それは当社のペレットストーブ事業の仕入先であり、拠点としていたショールームのオーナーからの勧告で、とても感情的なものだった。5年間かけてつくってきた事業体制が、崩れた。 オーナーは、国内でいち早くペレットストーブに商機を見出し、本場ヨーロッパのペレットストーブの輸入販売を始めたパイオニアの一人。私が2011年の県議会議員選挙の落選後に失業して、生活のために夫婦で起業しようとしていたときに、「そのペレットスト

          私たちは想像以上に「生い立ち」に囚われている(後編)

          イベントは地域に何をもたらすのか?

          新型コロナウイルスが5類に移行して初めての夏休みだった。各地で3年ぶりとか4年ぶりとかいうイベントが、今年の夏はたくさん催された。 そんな夏のある週末、朝から店の準備をして、今日は暑いし、忙しくなるな〜なんて思いながら、Instagramを眺めていた。 私が運営するstudio pelletは数社でシェアしている施設だが、そこではカフェも営業している。2017年10月に甲府市上石田にオープンしたが、この6年間毎日店を開け続けて、自ら毎日店先に立ち続けて、ようやく地域の店と

          イベントは地域に何をもたらすのか?

          私たちは想像以上に「生い立ち」に囚われている(前編)

          お盆ということで、久しぶりに妻と二人で実家に行った。 何気なくダイニングテーブルのいつもの席に座り、向かいに座る母と対面した。 「いつもの」と言っても実家にいたのは高校卒業までだから、35年前までの「いつもの」席であった。私はよくこの席で、母と向かい合って座った。食事をしたり、その日にあったことを話したり、進路のことを相談したり、母から家業のことを聞いたり、父の愚痴を聞いたり。その席から見える台所の様子など、基本的に今でもあまり変わりはないのだが、目の前の母の様子は間違いなく

          私たちは想像以上に「生い立ち」に囚われている(前編)

          noteをはじめるに当たって

          今年で52歳になる。人生の折り返しを過ぎて、世間に表現しておきたいと思うことが、ことあるごとに頭に浮かんでは消える。それは、昔は分からなかったけど今なら分かるよと思うこと、そして、まだやり残しちゃってるなと思うこと。 営業という仕事を始めて26年、会社経営を始めて18年、そのうち今やってるペレットストーブ事業を始めてから12年、このstudio pelletに移ってきてから6年。思えば遠くへ来たもんだ。 何とも区切りの良いとは言えないタイミングだけど、いまさら昔やってたブ

          noteをはじめるに当たって