ひとり税理士のGAS -1.カスタム関数で税金計算の関数を作成-

 GASのカスタム関数を利用して、所得税の税額計算の関数を作ってみたいと思います。
 
 

新規のGoogleスプレッドシート作成

 まずは、新しいスプシ(今後、スプレッドシートのことをこう呼ばせていただきます。)を作成します。

Google ログイン
ドライブを開く
新規フォルダの作成
スプシ作成
ファイル名の変更

数式で表すと

 所得税の税額表は、下表のとおりなので、

税額表

 数式で表すと、

=if($B$2>=40000000,$B$2*0.45-4796000,if($B$2>=18000000,$B$2*0.4-2796000,if($B$2>=9000000,$B$2*0.33-1536000,if($B$2>=69500000,$B$2*0.23-636000,if($B$2>=3300000,$B$2*0.2-427500,if($B$2>=1950000,$B$2*0.1-97500,if($B$2>=1000,$B$2*0.05,0)))))))

 数式を作成しても、見づらい。エラーが発生しても、どこが間違っているのか、確認しづらい。・・・ので、

GAS作成で作成[Scriptの作成の仕方]

Apps Script作成
GASを入力する画面
プロジェクト名の変更

カスタム関数の作成

 カスタム関数の調べ方は......…[ヘルプページの見方]。

ヘルプページ

 これを参考に、

function stk_zei_keisan(x){            //   課税される所得金額(x)を基に
                                       //   stk_zei_keisanという関数を作成します。
     [処理]
                                       //   処理して算出した結果(y)  
     return y;                         //   を返します。
}

 こんな感じで作ります。
 ちなみに、「//」以降の部分はコメント(プログラムに影響なし)。

 次は、[処理]の部分ですが・・・。
 図で示すと、

 これをコードて表すと、

if {・・・} else if {・・・} else {・・・} 

 上の部分は、次のようになります。

if ( [判定A] ) { [処理1]
} else if ( [判定B] ) { [処理2]
} else if ( [判定C] ) { [処理3]
} else                { [処理3]
}

判定の部分に税額計算表の条件を追加すると、

 if (vs >= 40000000)         { [処理1]
 } else if  (vs >= 18000000) { [処理2]
 } else if  (vs >= 9000000)  { [処理3]
 } else if  (vs >= 6950000)  { [処理4]
 } else if  (vs >= 3300000)  { [処理5]
 } else if  (vs >= 1950000)  { [処理6]
 } else if  (vs >= 1000)     { [処理7]
 } else                      { [処理8]
 }

「>=」は、「比較演算子」。忘れたらググると・・・。

次に「処理」の部分

「A✕B-C」は、

A * B - C

と表します。
「*」「-」は、「算術演算子」。

で、作成した関数に数字をあてはめてみて、検証してみてください。

こんな感じで、簡単にカスタム関数ができます。
大事なのは、作成後の確認作業(間違っていないかどうかの検証作業)!


で、私が作成した関数は次のとおり。

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