虎門海戦博物館:欧米に負けた中国(清朝)の戦力差・テクノロジーの差を詳細に解説する展示

東莞にある虎門海戦博物館は、2年にわたる阿片戦争の記録のうち、広州沖合を中心にした海での戦いを記録した博物館だ。
「中国からお茶の輸出をする代わりに同量のアヘンを輸入する」など、現在では考えられないむき出しの帝国主義が現れてから、まだ200年も経っていない。
この虎門海戦博物館では、出来事を歴史の中でなく、今に繋がる出来事として、戦力差などを詳細に展示している。
その「欧米先進国からの侵略」は、今でも中国政府の考え方に影響を及ぼしていると思う。


英軍2000人に対し5倍の1万人を集めながら、死亡者5人の英軍に対して500人死亡1300人負傷(2割が死傷してるので、扱いとしては全滅)と、コテンパンに負けた清軍。大砲の射程距離が1000メートル以上違い、沖合から砲撃する英軍に一方的にやられた。
上の写真は最後の方にある展示で、それまでには「なぜ負けたか」が詳細に解説されている。
当時の英軍と清軍のあいだには大きなテクノロジー差があり、それが10倍の兵力差をひっくり返して敗北に繋がった。日本の博物館ではあまり見られない、詳細な兵器や材料などの仕組みが、「なぜ負けたのか」「どうすればいいのか」を強いメッセージで伝えてくれる。

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自分の中で整理がついてまとめたものは、何かしら記事やレポートにするけど、「まとまるまえのものや小ネタをすぐ見たい」という要望を聞いて、フォトレポートを始めることにしました。

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