会社を創業してからWPPというスポーツ専門職のコミュニティを運営してきました。現在約400名が所属しています。

Ascendersを創業する前に弊社の宮代が「World Trainer Project」を立ち上げ、創業してからは、トレーナーだけでなく、全てのプレイヤー（支える側）のために、何も持たない私たちがビジョン達成に挑むための最初のプロジェクトと言う意味も含めて「World Player Project」と言う名前でスタートした事業でした。

100人以上海外にチャレンジしたりとか、いろんなイベントを開催したり、講師の方を招いて自分たちが欲しかった環境を作ることに挑んだプロジェクトでした。

会社の事業なのにプロジェクトという名前が着いてるのも今思うと違和感ですが、この事業を通じて私たちも所属する人たちも沢山の失敗を経験し、成長しました。実際に海外で仕事をつかんだり、トレーナーとして独立したり、WPPでの経験がキャリアに大きな影響を与えてきたと思っています。

このプロジェクトは「スポーツの夢の国を創る」というビジョン実現のために、組織カルチャーを作ること、「スポーツで働く」と言う目標を実現するためのシステムと環境をつくることが目的だったと思います。

外的要因や否定的な意見の押しつけで「スポーツで働く」を諦めてしまう若者をなくし、蹴落とし合うのではなく、仲間を勝たせることで全員が相乗効果を発揮できる文化を作っていきました。

私も宮代も学生時代からスポーツで何かビジネスをすると言えば「無理だ」と言われ、批判され、否定され、具体的なアドバイスは貰えず、だだ根拠のない否定や感情論をぶつけられてきました。共通の体験をしてる人は沢山いました。

言われて気がついたことは、実際に今の自分たちだけでは何もできないことと、このままではこの業界は良くならないという2つでした。だからこそ会社として事業を作ろうとしたわけです。

WPPを通じて様々な挑戦をしてきましたが、これから私たちが挑むのはプロジェクトではなく事業であり、よりアップデートされたサービスを提供していかなければいけないと思いWPPを終了する決断に至りました。

5年が経ち、学生だった人も社会人となり、20代だった社会人も30代になり、経験と学習を通じ、できることも増えてきました。ましてや2020年に向けて頑張ろうと言っていた中、新型コロナウィルスの影響で世界は大きく変わり、これまでと同じことをやっていて、WPPの価値はある意味で揺らいでしまうと思ったからです。

改めて「スポーツの夢の国を創る」ためにどうするべきかを考えたときWPPという形ではなく、新しい形で事業として成長し、全国、全世界に仲間を集めていく決断をしました。

Ascendersの名前の通り「上昇する集団」であり続けるために次のステップへ進みます。iPhone7→11のようなバージョンアップの考え方から、iPhone→MacBookのような大胆なチェンジも必要だとも思っています。これはあくまで例えですが当たり前や常識の半歩先で、それがまだ非常識のうちから挑んでいく、当たり前を常にアップデートしていきたいと思っています。

コミュニティからパートナーへ

私たちがこれまで作ってきたコミュニティという考え方は今となっては普通になってしまい、あえて主張することでもありません。重要なのはなぜそこに人が集まり、居続けるのか？

例えば明確な目的と共通の目標に向かって集まった組織は会社と言った形を取ると思いますし、共通の趣味や関心事から集まるのであればコミュニティ、カリスマ的な存在の元に集まるオンラインサロンなどそれぞれがあります。

Ascendersは株式会社ですし、明確な目的と目標があって集まってる組織です。ビジョンのためには会社のメンバーとは別に、同じ方向を見ながらそれぞれの目的や目標を持ちつつ「一人でやるより大勢でやった方が実現に近づく」と確実に言える場が必要だと考えています。

私たちのビジョンやミッションの実現と個々の行動理念、目的や目標の進むべき人たちが同じであれば、それは『パートナー』として並走して歩んでいきたいと思っています。

私たちがパートナーに何が提供できること、パートナーになりたいと思う人をせっかくなのでこのnoteに簡単に記していきたいと思います。

WPPからAPP（Ascenders Player Partner）へと変わります。私たちが提供するサービスはパートナーになるスポーツの専門家たちをエンパワメントすることです。スポーツの専門家とは「スポーツ×〇〇」における〇〇の専門知識・スキルをスポーツ界で提供している方です。

これまでは共に成長していくコミュニティで、育成環境の提供がメインでしたが、冒頭で話したように5年が経ち、年齢も経験値も上がり、外的な環境も変わり、育成環境の提供ではなく、会社ミッションの実現に向けたサービスにしていかなければいけないと判断しました。

このプラットフォームは、事務所のような手厚いサービスがあり、信頼できるスポーツ人材のガイドにもなり、クラウドサービスでもあります。最大の特徴はパートナーになることで能力の成長だけでなく自己実現をサポートすることを目的にしています。

個人の能力が可視化され、努力が結果に反映するシステムを構築することで個々をエンパワメントしスポーツでの自己実現をサポートします。そして「スポーツのあるライフスタイル＝スポーツで働く」を実現させます。

弊社が企業からのスポーツ専門家を必要とする事業のBPO（ビジネスプロセスアウトソーシング）を請負います。弊社のデータベースと能力（ランク）から適切な人材をマッチングできるように人（パートナー）に提案します。

ゆくゆくは企業との取り組みの知見からBPaaS（BPOとSaaSを組み合わせた造語）従来の労働集約的なBPOに加えて、SaaSによるITを活用することで、BPOを高度化して大きな効果を得ることで企業のスポーツ事業の積極的な参加と市場の拡大を目指します。

パートナーになるとスポーツの専門家として成長できる、活躍するためのサポートを受けることができます。例えばフリーランス支援は税金や行政手続きと言った重要な基礎における理解と専門家や先輩たちの講習を受けれます。

インプットとして各都市での専門分野の勉強会と全国で受けれるオンラインでの勉強会、どこでもいつでも学べる経営や専門の基礎知識の動画による学びなどを受けることができます。

アウトプットとしては企業の案件、チームの案件、個人の紹介などで実際の現場を紹介します。それぞれにレベルや経験値にあった案件の紹介と、栄養士や他の専門家とチームを組みサポートすることで他職業との連携も経験できます。

また、グローバルスタンダードのために弊社のグローバルネットワークによる海外チームの紹介や、国内でも外国人とのコミニケーションのために、ネイティブとのオンラインでの語学レッスンや海外で活躍する日本人の専門家からの語学指導も受けれるので日常会話から専門用語まで学習できます。

毎年、年間の優秀者を表彰します。これによって同業からもの他業界からも信用される賞にしていきたいと考えています。ゴールドパートナーを増やしていく（定量化していく）ことが1つの指標になると考えています。

スポーツの専門的な知識スキルがあり、第三者にその知識スキルを価値提供したいと思う人であり、ビジョンに共感できる人たちとパートナーになりたいと思っています。またスポーツ界に新しい形を作りたい、課題解決をしたいと思う方はぜひご一緒に「スポーツの夢の国」を目指しましょう。

育成環境はコミュニティからカレッジへ

これまでのWPPは共に成長していくコミュニティで、育成環境の提供がメインでしたので、学生も社会人も関係なく受け入れてきました。しかし年内でWPPは終了するため学生の募集も年内までとしました。

APPは社会人のみのパートナー契約となり、契約には審査と、ランクによるレベル分けをします。個々の年齢や経歴だけでなく、能力の可視化を通じ、実際の能力値を見える化し、適切な現場マッチングと個々のブランディングを実現します。

育成においては2021年4月より東京・大阪で開校する"Ascenders College"に集中することにしました。これはスポーツ専門家、例えばスポーツトレーナーなる場合、なれない最大の理由やボトルネックが専門学校や大学にあると5年の検証でわかり、これをリプレイスしようと考えました。

学校に通いながらWPPに通うことだけでは最も効率的とは言えないことを実感しました。学校に通いながら、別機関で専門分野を学ぶことは多くの弊害がありました。時間とお金のほとんどを学校に奪われるだけでなく、学校側との目的の不一致からトレーナーになることを否定され、スポーツに関わるのであればキャリア形成においても視野が狭くなり、不利になると判断したからです。

最短で最もリスクなく、スポーツトレーナーになるための機関こそがAscenders Collegeです。もしスポーツトレーナーになりたいのなら、学校に通う前に来るべきと言える環境を作りました。

学校は本当に必要なら20代、30代で通えばいいですし、私たちが作るAscenders Collegeは正に入口であり、これまでの根本的な課題を解決するものです。当然その過程の中で個々のキャリアで学歴や資格が必要と判断した場合のみ強く進学を進める仕組みです。

カレッジの詳細は別の機会で書きますが3年で圧倒的に成長し、個々に合わせた柔軟なキャリア形成ができる環境にしていきます。

最後に、WPPは2020年を持って終了します。創業から今までWPPで関わって下さった皆様ありがとうございました。新しくできるAPPはスポーツの専門のプロフェッショナル集団となり、スポーツ界の課題解決と産業の成長に寄与していきます。引き続きよろしくお願いします。

※年明けにはリブランディングの発表や新規サービス（3年ぶりのアプリ）など少しずつ公表していきます。