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【英語多読】#8 英語力を伸ばすダイアロジック・リーディング

ダイアロジック・リーディングという言葉を今まで聞いたことはありますか?私は英語多読について知り始めた頃、この言葉に出会いました。初めて聴いたとき、これぞ英語力を伸ばす方法だ、とびびっと来たのです。このダイアロジック・リーディングというのは、アメリカで生まれた絵本の読み聞かせの手法です。日本でも加藤映子さんが「思考力・読解力・伝える力が伸びるハーバードで学んだ最高の読み聞かせ」という著書で注目を集めました。この著書は子育て本のひとつとして、親が子どもの言語教育にフォーカスをしてダイアロジック・リーディングを紹介しています。ではこのダイアロジック・リーディングがなぜ英語力を伸ばす方法になるのでしょう?

私が読書をする理由は、思考の軸を作る、伝える力をつける、ということからです。アウトプットの前には大量のインプットが必要だと繰り返しお伝えしていますが、日本で読書をしましょう、たくさん本を読みましょう、といいますと、インプットばかりで何だか修行のよう、楽しく聞こえない、と思われてしまいます。インプットからアウトプットをつなげてくれる手法、それがダイアロジック・リーディングなのです。

ダイアロジック(dialogic)とは、対話のことです。ダイアロジック・リーディングは絵本を教材として読みながら間に質問をして、思考力や伝える力を促していくのです。
日本では基本的に一人読み、です。最初は親が一人で読んで読み聞かせます。ここに親子のやりとりはありません。寝かしつけを目的にすることが多く、早く寝てくれ~と親は願いながら静かな声で読んでいきます。

私も子どもたちには一人読み聞かせしかしてきませんでした。ある時期、長女が本の内容を理解できているのかが気になり、質問をしながら本を読んでいったことが一度ありました。しかし、長女は早くストーリーが知りたい、と質問を拒否したのです。そこで負けてしまった私は以後やりとりはしなくなりました。
次女は一人読みができるようになり、それが成長の印だと感じていました。理解力について疑問に思うこともあったのですが、まずはゲームよりも本を選んでくれた次女に満足していたのです。
本が好きになれば、自然と読解力はついていく、親が口を挟んでせっかくの本好きの気持ちを邪魔しては元も子もない、と思ったのです。

しかし、英語多読を知り、ダイアロジック・リーディングについて自分自身も体験してから、こうやって英語の発話を促していくのか、と衝撃を受けました。そして今までの日本語での絵本の読み聞かせのやり方を悔やんだのです。

英語多読のダイアロジック・リーディングでは、簡単な英語絵本を最初は一読します。リスニング音源を使うこともあります。一読した後、先生が絵本を読みながら質問をしていきます。まずは発話を促すためにyes, no で答えられる質問から。
この服は赤色かな?この動物はクマかな?など、英語の単語をまだよく知らない子どもたちに対してする質問なので、質問者の方が文章を組み立て、yes, noを促します。
リンゴがいくつか出ている絵があれば、いくつあるかな?数えてみよう、と数のカウントを促して、数え方を教えたりします。

慣れてくると次は5W1Hを使う「何質問」を聴きます。これは何色?このかばんは誰のもの?どうやったらこの中に入れる?何をしている?と聴くと、子どもさんの英語教室の場合はきちんとした文章になっていなくてもわかればいい、後から先生が正しい文法の順序で話していくうちに子どもが覚えていきます。
大人の場合は文法がわかる方が多いので、ある程度の質問に答える力が想定されます。
大人の場合は決まった答えのない、説明を求める質問やいまどんな気持ちだろう、と考えてもらう質問をし、表現力を広げていくことを期待します。
お子さんでも英語多読になれてくると絵について英語で説明ができるようになっていくそうです。そして絵本を読み終えたら、ストーリーを思い出していただくために内容について質問をします。そうするとストーリーを話す力がついていきます。

今英語多読が静かなブームを起こしている理由は、AIが発達し、今後考える力や伝える力がますます求められることがあげられます。ダイアロジック・リーディングは読書を通じて、考える力、伝える力、感情を読み取る力、聞く力、理解力といった総合的な力を養ってくれます。

そんな魅力あふれるダイアロジック・リーディングですが、大人になるともう一人で読書に集中したい、と思われる方も多いかもしれません。そんな皆さんに読書を終えた後、自分が何を感じたのかについて誰かに伝える場をもっていただけたらと思います。この本のここがよかった、とポイントを示すだけでも、伝えた相手にとって反応が色々で興味深くなるかもしれません。私もそこがよかった!とかこっちもよかったよ、とか。そんなやりとりの中で、なぜ私と誰かとの間でよかったポイントが違うのだろう?私はなぜここがよいと思ったのかな?とやり取りを通じてさらに本を深く読むことができます。

今まで読書をしては内容を忘れてしまう、ということを繰り返してきたことはありませんか?最初は一読し、おもしろいと思った本はもう一度立ち止まりながら読んでいくとさらに理解が深まっていきます。何を書いてあったから説明しよう、と思えば通訳案内のガイディングになったり(まさに私がstandfmでやっていることなのです)そしてどう思った?と感じていることを伝えると相手との共感や違いを楽しめて、本とも伝えた相手とも深い対話ができるようになります。

一冊の本をダイアロジック・リーディングを通じて深めていくこと。それは英語力を伸ばすことにもなり、思考や理解を深め、感情を伝えることができるようになる、AIを超えた能力を養うことにもなるかもしれません。




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