見出し画像

渡米52日目 地獄の黙示録からサッカー教室まで

2023年10月13日(金)

金曜日の朝はいつも忙しい。Foudation (映像と音響制作)のクラスが朝10時からあるためだ。クラスが始まる一時間前に担当教授のDavidが課題の制作に必要となるイラストレーター、フォトショップの使い方のわからないところをマンツーマンで教えてくれることになり、ボーイズ達を学校まで見送るとその足で大学へと向かった。

大学院の秋学期も3分の1が終わり、まもなく、半分に達しようとしている。このクラスでは(1)イメージ、(2)サウンド、(3)照明、(4)映像の準備にそれぞれの制作技術を学ぶが、先週からサウンド(音響制作)の講義が始まった。

音響制作の授業では、ベトナム戦争の狂気を描き出し、アカデミー賞で撮影賞と音響賞を受賞したコッポラ監督の不朽の名作「Apocalypse Now(地獄の黙示録)」(1979年公開)などのワンシーンを鑑賞。こうした数々の名作が、いかに音量、音程、方向、音質などの音の4大要素を精緻に組みあわて作られているかを分析した。その後、音声録音機材を手に街に出て様々な音を録音し、課題として、その音を頼りに次の作品を制作することになった。

授業後、クラスメイトのDavidが明日僕たちの車を見に連れて行ってくれることになっていて、その打ち合わせのために合流した。先日、Davidがいくつか僕たちの慎ましい予算の中で買えそうなクルマを調べて送ってくれていて、僕も事前に調べることになっていて、日曜日に車を見に連れて行ってくれることになっていた。

「申し訳ない。結局全くその時間が取れなかった。まだ何も調べられていないんだ」

率直にそう伝えると、全然問題ないよといい、デイビッドはすでに何件かのボストン近郊のディーラーを調べてくれていて、ノートにメモを取りながら、今週末対応が可能か電話をして調べてくれた。結局、当初予定していた日曜日には開いている店が少ないことがわかり、デイビッドが予定を変更して明日、車探しに付き合ってくれることになった。

その後、デイビッドと一緒にアーリントンのバーに移動し、他のアメリカ人のクラスメイトとバーで乾杯してから、4時過ぎの電車に乗り、自宅の最寄駅のブルックライン・ヒルズ駅前で次男と合流し、来週から始まる水泳チーム・ドルフィンズの申し込みを終えた後で、サッカーチームの練習へと徒歩で向かった。

「もしよかったら、Hiroだけ乗せて試合に連れて行くよ」

明日はサッカーの試合があるが、クルマを見に行くことになったので試合会場まで連れて行けなくなったことをコーチのブラッドさんに伝えると、快くそう言ってくれた。僕たちはその申し出に感謝して、家路についた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?