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一緒にお米を作りませんか? 群馬県高山村のシェア田んぼ// 移住STORY12

12月に入って、日中も温度計がマイナスを示す日々となりました。そんな寒い中、2022年の高山村、収穫祭が開催されました。

移住者や村人など、高山村の関係人口の人々が集結
大人気だった、ゆっこさん特性の巨大おでん

無農薬でお米を育てるシェア田んぼ

収穫祭は、お米の収穫をみんなでお祝いし、1年間の労をねぎらう集い。高山村では、移住者と地元の人が集まって、みんなで田んぼをシェアし、お米を育てているんです。名付けて「たからのやま田んぼ」。

特筆すべくは、無農薬での栽培で、田植えは昔ながらの手植えというところ。

5月の田植え風景

ご想像のとおり、なかなか手がかかります。でも、だからこそ、一人一人の存在・働きが重要となります。田んぼの準備からはじまり、田植え、除草、稲刈り、脱穀と、今年もみんなで頑張りました。

羽釜で炊いた新米。

美味しくできたお米をほおばりながら、1年間の作業を振り返ってみましょう。

2022年のシェア田んぼのできごと

5月 畔塗り(くろぬり)&草刈り

お米作りのはじまりは、田んぼの準備から。田んぼに入れた水が抜けないように、縁に泥をつける「畔塗り(くろぬり)」という作業です。機械でやる人がほとんどですが、私達は昔ながらの方法を採用し、手作業で泥を塗りました。
同時に、畦の草も刈り込んで行きます。

5月末 田植え

個人的に、お米作りの年間行事の中で、一番楽しい「田植え」の作業。気候も暖かいし、「これからはじまるぞー!」という新年を迎えた時のような清々しい気持ちになります。

裸足で参戦する強者も……(田靴がおすすめです)
たくさんの人が田植えに参加しました!

特に、子ども達は本当に楽しそうです。田んぼで泥だらけになって、カエルを捕まえたり、泥団子を作ったり、鬼ごっこで走り回ったり。

色んな遊びをして楽しむ子ども達。自然がフィールドになると、イキイキ。

都会ではまず体験できないこの経験。楽しそうに遊ぶ子ども達を見ていると、高山村は子育てに本当に良い環境だと実感します。

6月 除草レクチャー

お米作りは楽しいことばかりではありません。田植えで植えた苗が、雑草に負けず、元気に育つために手助けをしてあげる必要があります。農薬には頼りません。交代でシフトを組んで、定期的に田んぼの除草作業をすることにしました。6月にみんなで集まって、除草方法のレクチャーを受けました。

村の有機農家さんに、モグラの穴を踏むようにと教えてもらいました
高山村の有機農家さんが発明した除草機

このお手製の除草機をつかって、土の中をかき混ぜることで雑草が根付くのを防ぎます。植えた苗は抜けない程度の力が加わって、田んぼの中をかき混ぜることができる優秀な発明品。
レクチャーの後、2週間に1回くらいのペースで、稲が大きくなるまで交代で除草しました。

8月 手作業での除草会

数ヶ月のうちに、稲はこんなに大きくなりました。もう手作りの除草機が使えないので、あとは人間の手で、雑草をむしりとっていきます。

田んぼの中に入り、雑草を抜いていきます

10月 稲刈り

ついにこの日が来ました。たわわに実ったお米の粒。みんなで集まって、稲刈りです!

今年は台風の影響で稲が倒れてしまいました

稲刈りは結構な重労働なので、村で農家民宿を営むゆっこさんが炊き出しに来てくれました。

作業の合間に、みんなでお昼ごはん
豚汁と白飯。疲れた身体にしみます……。

午後もせっせと作業をして、無事に稲刈り終了。作業後は、恒例の田んぼ飛び込み記念写真。

今年は3人も田んぼダイブしました!

稲刈りのあと脱穀をして、今年も無事にお米が出来上がりました。

新米をみんなで食べる喜びといったら

お米作りは、日本人のたしなみ?

半年間をかけて、この、一粒のお米が出来上がり、こうして私達のもとに届きます。お米を作り、食べるというのは、大昔から日本人が繰り広げてきた営みです。この営みを、ちゃんと知ること。ちゃんと体験することは、日本人としての必須の「たしなみ」なのではないか、と、最近は思うようになりました。だからといって自分で田んぼを借りて、自分でお米の栽培をはじめるのはハードルが高過ぎますが、こうゆうシェア田んぼであれば、参加もしやすいですよね。このような機会があるのは、高山村に移住して良かったと思える一因とです。

今年は、このシェア田んぼを通してたくさんの出逢いと交流がありました。例えば、田植えに参加したイギリス在住の家族が、なんと先日、高山村に移住してきてくれました! 嬉しいな〜! 収穫祭で一緒におにぎりをほおばりながら、これからよろしく!とご挨拶しました。

田んぼ仲間、募集!

高山村のシェア田んぼでは、来年も引き続き、お米作りをやっていきます。この田んぼは、高山村の村民や移住者だけでなく、広く、参加する人を募っています。お米の自給に興味のある方、田植えをやってみたい方、泥んこになって田んぼで遊びたい方、いなごを捕まえたい方、高山村の人たちと交流してみたい方、誰でも参加OKです。一緒にお米作り、しませんか? 参加希望の方は、こちらのサイトのお問合せフォーム、もしくは高山村の移住情報のinstagramから。

https://www.instagram.com/livingscape_takayama/


今年はありがとうございました

今年の1月からはじまった私、山中麻葉の移住STORY。時間が経つにつれて、私もだんだん、高山村に馴染んでこれているような気がします。地元の人に言わせれば、まだまだかな? 私たちの高山村暮らしの様子はYouTubeの方でも発信してます。
また来年も、移住暮らしの様子をリアルにレポートしていきます。この一年、お付き合いありがとうございました。

山中麻葉 Maha Yamanaka
1984年生まれ。30歳を機にサラリーマン生活に終止符を打ち、ワンピースのオーダーメードのお店を起業。2021年夏、群馬県高山村に、夫と娘と移住。夢は、小さなアーミッシュ村をつくること。

> Down to Earth アーミッシュワンピースのお店
> instagram @shop_down_to_earth
> 著書「アーミッシュカントリーの美しい暮らし」

【お知らせ】
アーミッシュワンピース展示販売会予定
2023年1月9日 群馬県桐生「ギャラリー象」
2月10-12日 東京都国分寺「カフェスロー」


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