大平貴之

プラネタリウムクリエイター 大平貴之です。

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  • MEGASTARの星空は本当にリアルか?

最近の記事

本音をいうことの意味

僕は社員達に言ってるけど本音を隠す人は嫌い。これはハッキリ言える。ほかの人はわからないが、僕は本音を隠す人とは怖くて近くで仕事したくない。裏で何考えてるかわからない奴、誰だっていやでしょ。 だから、僕に本音を言えない人は辞めてくださいといつでも強く思ってる。どんなに優秀でも。これは最重要! ただ、いつでもどこでも本音言えばいいかというとそれも違う。 本音を言うべきタイミングというのはある。 デブにデブですねと皆の前で言っちゃダメでしょ。 それは本音というより無神経と言い

    • 地元施設にメガスター導入を希望される方に

      あけましておめでとうございます。2022年になりました。 コロナに翻弄された昨年から、今年にはどんな年になるでしょうか? さて、時々、というか結構な頻度で、メガスターはどこで見られるんですか?地元の施設に導入してくださいと仰る方がいます。とてもうれしい声です。どこで、と質問される方には、なるべく最寄りの導入施設を紹介するようにしているんですが、いかんせん地域によってはだいぶ遠い。 まずは現在の導入施設をまとめてみました。お近くにありますか? そんなわけで、もし地元のプラネタ

      • わざわざ1兆円もかけて巨大宇宙望遠鏡を打ち上げる本当の目的

        ジェームズウエッブ宇宙望遠鏡が打ちあがりました。あと数か月後には観測を始めるそうです。 ご存じない?人類史上最大の宇宙望遠鏡です。 これまで、宇宙望遠鏡といえばハッブル宇宙望遠鏡が有名でしたが、口径が2mくらい。こんどのジェームズウエッブ宇宙望遠鏡はなんと6m以上。 そしてその総工費は1兆円以上だそうです。 凄い金額ですね。そんなカネがあるなら他の事に・・・という声も聞こえてきそうです。 地球上で解決しなければならない問題が山ほどあるのに、なぜ生活に役立つわけでもない宇宙探

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        • ハイパールミナンスという表現技法

          皆さんはハイパールミナンス(Hyper Luminance)と言う言葉を知っていますか? 知るわけありませんよね。私が最近新しく作った造語です。日本語では「超輝度」などと訳しますが、特別に高い輝度を表す言葉です。それだけだとまだピンときませんよね。映像などで、特別に高い輝度をリアルに再現することで、今までにないリアルな映像再現するための特殊な表現技法を指します。 テレビを始めとするディスプレイデバイスは随分と鮮明な映像を表現することができるようになりました。最近はHDR(

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        • MEGASTARの星空は本当にリアルか?
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          野党に足りない事。期待したい事

          菅さん、続投の総裁立候補せず、退陣ですね。 不思議とあまり驚きませんでした。 最近やたらしんどそうだったから。 政治家としての評価と言うのももちろんあるんだけどそれ以前に1人の人間が視線も定まらないような状態に追い込まれているのを見ているのが辛かった。 そういう視点での評価がどうかというのも自分でも思いますが、これも1人の国民の心情として。 立憲民主党の枝野さんがお怒りです。途中で投げ出す事の無責任と言うことのようで。 でも枝野さん、今までやめろと散々おっしゃって

          野党に足りない事。期待したい事

          突出した人を野放しにする社会

          よくいいますね。日本社会は、突出した人を、周りの保守的な人が潰してしまう社会だと。 でも僕は必ずしもそうじゃないと思ってます。僕自身の経験で言えば、突出したことをやろうとすると、それに共感して支えたり盛り上げようとする人たちに恵まれた経験が幾度もあります。組織をあげて、応援しようという人たちに支えられどれだけ感謝と安心を感じたことか。 でも、何故かうまくいかないということも数多く経験してきました。何故か? それをよく思わないほんの一握り(時にはたった一人)の人がそれを壊

          突出した人を野放しにする社会

          森喜朗氏の差別発言への反響について

          先日Youtubeでも上げましたが、森喜朗氏の「女性は話が長い~」発言に対する批判の声の大きさに危機感を持っています。そこで、自分の思うところをもう一度整理して文章にまとめたいと思います。 差別を正当化する意図は全くないです。寧ろ逆です。 少しでも森氏を擁護するような発言をすると、差別を容認するのか?という批判の声が飛んでくるので、予め強調したいと思いますが逆です。差別を減らしたいと思っています。そのために書いています。そして森氏の発言は、確かに差別的な発言だと思っていま

          森喜朗氏の差別発言への反響について

          炎上や非難について思うこと

          最近、企業アカウントなどが非難を受けたり炎上する頻度が特に高まってるように思います。ほとんど連日のように何かしら、炎上案件があるようです。 ところが、最近「~で非難殺到」という文字が飛び込んできて、どんな非難が殺到しているのか見てみると、確かに批判的な声は集まっているものの、それは辛辣ではあっても、個人の意見の集まりであり、何かそれで訴訟事になっているとか、大きなメディアが動いているわけでもない、ということが良くあります。 そう考えると、むしろ非難に対して敏感になりすぎて

          炎上や非難について思うこと

          専用ドームという制約を離れた人工の星空

          MEGASTAR-Classが着々と導入事例を伸ばしています。新型コロナの影響もあり、家で星空を見たい人の増加などもあるとは思いますが、それだけでなく、身近な空間で星空を見上げたいというニーズが確かにあるのです。これは家庭用プラネタリウム ホームスターの成功でも証明されている通り。学校やカフェ、飲食店、医療機関や高齢者福祉施設、温浴施設、果ては鉄道車両や旅客機まで。事例は枚挙にいとまがありません。 大阪のCafeでの導入事例 航空機での導入事例(スターフライヤー) 天井

          専用ドームという制約を離れた人工の星空

          プラネタリウム施設をめぐってその2

          大阪出張のついでに足を延ばし、最新式プラネタリウムが導入された倉敷科学センターを訪問して上映を見学してきました。昨年、2019年3月にリニューアルされたばかりで、直径21mの傾斜ドームスクリーンに1億個の星を投影できる最新式プラネタリウムと、デジタル投影システムが導入されています。公式サイトはこちら。 「見せてもらおうか?トップメーカーの最新式プラネタリウムの実力とやらを」 というわけで、潜入です。 と意気込んでいた私の目をくぎ付けにしたのが、エントランスに飾られていた

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          プラネタリウム施設をめぐってその2

          世界一であることの意味

          二位ではダメなんですか?という言葉がかの民主党の蓮舫議員の発言。2009年の民主党政権下の「事業仕分け」で、スーパーコンピュータ「京」の予算を巡り発せられた言葉です。ご記憶の方も多いでしょう。 蓮舫氏の発言の真意は、世界一である必然性を否定したわけでなく、その是非をきちんと議論しようという意味でした。これはとてもよく理解できます。 私たちもとかく、世界一、世界初という言葉に多く触れがちです。かの北九州のプラネタリウム提案では、5つの世界一、3つの世界初を掲げたわけですが、

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          世界一であることの意味

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その5(選定結果を受けて)

          計5回のシリーズになりましたこの記事ですが、今回が最終回です。(一応)さて、前回までの流れをまずおさらいします。 これまでのおさらい(この記事はデリケートな内容を含み、有料記事とさせていただきましたが、無料化させていただきました。) 北九州市のスペースワールド跡地に建設される新科学館。そのプラネタリウムはドーム直径30mで、随一のものにしたいという野心的な計画が伝わりました。ある知人の勧めで、私たちは市を訪問し、市職員の思いを聞き、この案件に参加する事を決め、世界最高のプ

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その5(選定結果を受けて)

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その4(プレゼンテーション)

          前回まで、私たちの提案内容についてまとめてきました。それでは、その提案の経緯について書きたいと思います。但しややデリケートな内容になりますので、閲覧者を興味本位でない方に制限する目的で、当面は有料記事として公開します。後に無料化する可能性もありますが、ご承知ください。 まず、基本的な流れについておさらいします。選定は、公募型プロポーザルといって、発注者(今回は北九州市)の提示する仕様書に基づいて応募する企業が提案書をまとめて期日内に提出、選定委員たちにプレゼンテーションを行

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その4(プレゼンテーション)

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その3(提案した内容3)

          前回、前々回と、北九州市科学館のプラネタリウム提案内容についてまとめてきましたが、簡潔にまとめるつもりが大長編になってしまってすみません。実はこれでもだいぶ端折っている点があるのです。今回こそは提案内容について終えたいと思います。 ただ、そこでいくつか漏れていたことがあったのでここに載せます。仕様書と、募集要項です。主な情報は以下のリンクにあります。 北九州市「新科学館のプラネタリウム機器等設置業務委託に係る公募型プロポーザルの実施について」 募集要項は、現在、サイトか

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その3(提案した内容3)

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その2(提案した内容2)

          前回の続きです。さて、提案した内容はまだあります。まずは光学式に話が立ち戻ります。 4軸制御方式プラネタリウムの投影現場に携わったことのある方ならわかると思いますが、最近は宇宙から見た星空を再現するのが人気です。デジタル映像技術の進化により、地球を離れ、宇宙の果てに行くような演出が自在になりました。たとえば米国自然史博物館の作成したこの映像を見て頂くと、わかりやすいかと思います。これも10年前のもので、今はさらに進化しています。 こうした、宇宙飛行をリアルタイムで再現でき

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その2(提案した内容2)

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その1(提案した内容)

          こうしたことを書く事が適切かどうかは大いに迷いましたが、すでにTwitterなどでもある程度明かしている事でもあります。 今後の教訓として、そして真意が誤解なく伝わるようにこの場で一部始終をなるべく簡潔にお伝えしたいと思います。私の望みは、プラネタリウムの選定が、適切に行われるようになること。プラネタリウムに限らずすべての事についてです。何かの参考になればと思い、記載することにしました。 (※この記事は全5部となっています。続きへのリンクは以下になります) その2 ht

          北九州市のプラネタリウムで提案の顛末その1(提案した内容)