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戦後教育のなかの「住宅」

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戦後、日本の再スタートにあたり、未来をになう人材の育成をめざして展開した生活単元学習。児童・生徒の生活に直結した「住宅」が社会や図工、さらには理科や数学でも登場しました。子どもた… もっと読む
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記事一覧

戦後日本、住経験から数学を学ぶ|生活単元学習のロマンと遠山啓による批判

小1の娘には、毎日かならず音読と計算の宿題があります。ときどき問題に躓くと親の出番なわけ…

バーバパパは「はいまわった」のか?|戦後新教育と楽しい学びあい

「そうだ、あたらしい がっこうを つくりましょうよ。こどもたちに ぴったりの たのしい …

なんとかおわった「自由研究」|はじまりの戦後新教育の頃へ

夏休みもおわりました。娘(小3)の宿題も提出日前夜なんとか完成。ドリルに習字に絵日記に……

中学生のための住宅設計入門|戦後教育改革期の図画工作科教科書を読む

ヤフヲクで1950年代後半の中学図画工作科教科書をなんとなく入手しました。新造形教育研究会・…

『マイホームの練習|戦後経験主義教育と単元「住宅」』【妄想企画メモ】

1950年代はじめ、悲惨な戦争を乗り越え、あたらしい日本社会を築く民主主義マインドを持った人…

未来の働きものに贈る住居学|建築史家・藤島亥治郎の児童書を読む

戦後の再出発にあたって「働きものの『みつばち』のように、勉強に励み立派な人間になる」、そ…

文化国家の子どもたちへ|田辺平学の児童書『世界の家:21のナゾ』を読む

1922年、東京帝大建築学科を卒業した若き建築学者・田辺平学は、同年9月、建築構造学の研究を深めるべくドイツ、イギリス、そしてアメリカへと2年間留学する機会を得ました。日本から遠く離れたドイツの地で田辺は後の人生を大きく変える2つの体験をしたと、後に著書『耐火建築』(資料社、1949年)に書き留めています。 ひとつ目の体験は、留学先でたまたま遭遇した火災現場でのこと。「火事だッ!」と叫び声が上がり、消防車が到着。無事鎮火に至るその一連の光景に田辺は衝撃を受けます。しかし、野