Medical Frontiers 02.「iPS細胞(2)難病の治療薬を見つける」

Medical Frontiers 02.「iPS細胞(2)難病の治療薬を見つける」2020年04月18日放送の『Medical Frontiers 02.「iPS細胞(2)難病の治療薬を見つける」』(1)で、進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:FOP)と筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis:ALS)、ならびに、これらの疾患に対するiPS細胞を利用した研究が紹介されたが、これらに関連する記事を以下に示す。

A.進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:FOP)について

1. 公益財団法人 難病医学研究財団.“進行性骨化性線維異形成症(FOP)(指定難病272)”.難病情報センター ホームページ.病気の解説(一般利用者向け).https://www.nanbyou.or.jp/entry/54,(参照2020年04月21日).
FOPの一般的な解説。

2. 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター.“骨系統疾患大分類:骨系統疾患 13 進行性骨化性線維異形成症”.小児慢性特定疾病情報センター トップページ.対象疾病.疾患群別一覧.骨系統疾患の疾患一覧.https://www.shouman.jp/disease/details/15_02_013/,(参照2020年04月21日).
FOPの一般的な解説。

3. 京都大学 iPS細胞研究所.“FOPにおける骨化を抑える方法の発見 〜FOPの異所性骨形成のシグナル伝達メカニズムの解明〜”.京都大学 iPS細胞研究所 ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2017年.研究活動.2017年08月01日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/170801-091500.html,(参照2020年04月22日).
FOPにおける異所性骨化を抑える薬の候補としてラパマイシンが同定された。

4. 京都大学 iPS細胞研究所.“FOPにおける骨化を抑える新たな候補物質の同定 〜治療法探索へ新しい戦略への可能性を拓く〜”.京都大学 iPS細胞研究所 ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2018年.研究活動.2018年11月02日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/181102-000000.html,(参照2020年04月22日).
AZD0530やTAK 165にはFOPで生じる異所性骨化を抑える効果があることが分かった。

B.筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis:ALS)について


1. 公益財団法人 難病医学研究財団.“筋萎縮性側索硬化症(ALS)(指定難病2)”.難病情報センター ホームページ.病気の解説(一般利用者向け).https://www.nanbyou.or.jp/entry/52,(参照2020年04月22日).
ALSの一般的な解説。

2. ALS疾患啓発委員会.“ALSとは?”.Live Today for Tomorrow トップページ.http://www.als.gr.jp/about/index.html,(参照2020年04月22日).
ALSの一般的な解説。

3. 京都大学 iPS細胞研究所.“筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした治験開始について”.京都大学 iPS細胞研究所 ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2019年.研究活動.2019年04月23日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/190423-100001.html,(参照2020年04月22日).
ボスチニブ(販売名:ボシュリフ®錠)は、前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病の治療薬として用いられている既存薬だが、ALSの病態である、細胞内の異常タンパク質蓄積を抑制する働きと運動ニューロンの細胞死を抑制する働きを示すことが、ALS患者のiPS細胞モデルとALSモデルマウスで認められている。
2019年03月18日、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象としたボスチニブ第1相試験」が開始された。

4. 慶應義塾大学病院.“筋萎縮性側索硬化症(ALS)の根本治療を目指して ~運動ニューロン疾患外来開設~”.慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト ホームページ.あたらしい医療.2019年.2019年07月01日.http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/medical_info/presentation/201907.html,(参照2020年04月22日).
2018年以来、ALS治療薬の候補であるロピニロール塩酸塩の安全性・有効性を評価するための第I/IIa 相医師主導治験が慶應義塾大学病院で実施されている。
ロピニロール塩酸塩はこれまでパーキンソン病の治療薬として利用されていたが、約 70%の孤発性ALS患者由来iPS細胞にも効果が示された。本治験では、実際のALS患者でその安全性と有効性が評価されている。

感想
従来なら、「不治の病」とされてきたFOPやALSに対して、ドラッグ・リポジショニングによりその治療薬候補が見つかったことは非常に有意義である。こうした治療薬候補が臨床試験により、治療薬として認められると非常に嬉しくかつ有難い。

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参考文献
1 日本放送協会(NHK).“Medical Frontiers「iPS細胞(2)難病の治療薬を見つける」”.NHK トップページ.番組表 京都.4月17日(金).翌午前4時.https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=201&date=2020-04-17&ch=11&eid=14134&f=etc,(参照2020年04月21日).


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