JC論:リーダーとしてフォロワーをどう動かすか
青年会議所の組織はいわゆるヒエラルキーになっていますが、上司と部下という言い方は適切ではありません。メンバーは誰もお金をもらって働いているわけではないからです。だから、組織上の上位の者はリーダー、下位の者はフォロワーという言い方が適切です。
青年会議所のリーダーたちにとって、フォロワーをどう動かすかは重要な問題です。それは自分のマネジメント能力を磨く機会であり、フォロワーに成長の機会を提供し青年会議所の使命を果たす機会であり、社会に貢献する機会なのです。
しかし、青年会議所のリーダーにとってフォロワーをどう動かすかは頭の痛い話です。多くの場合やることは初めてのことですし、フォロワーを選べることはほとんどなく、会議無しに独断で決められることは限られており、自分の時間やお金も当然限られているからです。
私も多くの失敗を重ねてきました。
でも、大丈夫です。
青年会議所のリーダーは途中で止めさえしなければ絶対に成功できます。たとえ、個人的な事情でお休みすることがあっても、途中で止めなければ成功できます。自分が諦めるまではその年度あなたはリーダーです。このことをまず認識してください。
大切なことはたった2つ
フォロワーを動かすうえで気を付けるべきことは、たった2つです。フォロワーは動かないのではなく、動けないのです。動けない理由は、①モチベーションが低いか、②能力や時間その他の理由で「できない」からです。この2つを取り除くためにやるべきことは2つのです。
自分のことをフォロワーに伝える
だれかのモチベーションを上げるというのはとても難しいことです。だからモチベーションを上げて動いてもらうということを目指してもうまく行きません。それよりも、自分のことをできるだけ多くのフォロワーに伝えましょう。自分はどんな人間か、何が好きか、どんな生活をしているのか、どんな仕事をしているのか、なぜ青年会議所のリーダーになったのか、何をしなければならないのか、なぜできないのか、何に困っているのか、などなど、自分のことをありのままに伝えていきましょう。
決して愚痴を言うのではありません。愚痴は大抵自分のことではなく、他人のことを話しています。他人の話ではなく、自分のことを伝えるのです。ありのままに。
実は青年会議所のフォロワーのモチベーションを高める一番の方法は、リーダーが自分をありのままに伝えることです。それでモチベーションが高まらない人もいるでしょう。でも高まる人は必ずいます。自分のことを伝えて、ついてきてくれる人こそ、真のフォロワーです。
できる人を探す
フォロワーにモチベーションがあっても、能力や時間やその他の理由でできないことがあります。そのフォロワーにとっての成長の機会とも言えますが、残念ながら成長を待てないときもあります。そういう時は、できる人を探しましょう。さらに下位のフォロワーの中にできる人を見つけるのもよいですし、より上位のリーダーたちや別のチームのリーダーやフォロワーにたよったり、青年会議所外からパートナーを見つけてくるのもありです。青年会議所活動は常にチームプレーであり、目標はチームの力でこそ達成されます。一人の能力と余裕に頼っていても成功は得られません。
「できる人」には自分も含まれますが、フォロワーのやるべきことを自分でやるとリーダーとしての仕事がおろそかになることがあります。もちろん「やって見せる」ことは重要ですが、フォロワーのするべきことを最後まで自分でしてはいけません。
「できる人」を探すのではフォロワーを引っ張っていないと思う人もいるかもしれませんが、青年会議所のリーダーのあるべき姿は「引っ張る人」ではなく、どんどん「広げる人」アクティブシチズンです。
自分とみんなを信じよう
あなたが青年会議所でリーダーに選ばれたのなら、あなたは青年会議所でリーダーが務まるとみんなが認めているのです。そして、青年会議所には青年会議所活動をやりきるためのフォロワーとサポーターが必ずいます。自分とみんなを信じれば必ず素晴らしいリーダーになれるはずです。
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