見出し画像

JCI日本鳥取ブロックアカデミーに参加しました

公益社団法人日本青年会議所(JCI日本)において、2021年現在鳥取ブロック協議会はブロック協議会としては最小のブロックです。そんな鳥取ブロックで2021年6月26日27日と1泊2日の議案構築をテーマとしたブロックアカデミー「輝!!変革塾」が開催されました。

2019年に鳥取ブロックでアカデミーの講師をさせて頂いたご縁で、今回講師を務めさせていただくことになりました。手前みそですが大変素晴らしい事業でしたのでご紹介させていただきます。

鳥取ブロックアカデミーの概要

1泊2日の合宿形式で30名程度(経験年数問わず)が参加しました。メインのグループワークのテーマは「事業構築・議案構築」でした。スタッフは10名ほど、総予算20万円(別途個人宿泊費1万円)でした。参加者は6名一組で1チームとなり、チームごとにファシリテーターが一人付く形になります。

タイムスケジュールとしては、開校式、セミナー(2時間)、フィールドワーク、グループワーク、夕食、講師陣からの意見出し、グループワーク、就寝、講師陣からの意見出し、グループワーク、昼食、最終発表、閉校式、という流れでした。チャレンジユニバーシティに近い構成ですね。

かなりタフな2日間でしたが、参加者は事業構築及び議案構築において最も重要なポイントを理解できたのではないかと思います。ある理事長が自分が理事長になる前にこの合宿をやっておいてほしかった、と言っていたのが印象的でした。実際この合宿を受けて委員長などをやる方はずいぶん楽なんじゃないかと思います。

多分普通のセミナー会社が行うと、25万~30万ぐらいの費用が掛かる合宿になったのではないかと思います。来た人は年会費のモトを十分取りましたね。

鳥取ブロックアカデミーの5つのポイント

総じて担当の持続可能な組織改革委員会は、田村拓也委員長のリーダーシップの下でよく準備し、過不足ない事業を構築出来ていたと思います。やはりこういう事業は委員長をはじめとする委員会のやる気と正副の理解はかなり重要です。その意味では、非常に素晴らしいアカデミー事業でした。

講師・ファシリテーター陣

現役副会頭の青木 孝太君(JCI半田)、鳥取ブロック会長の木下雄一君、JCI鳥取理事長の澤田健吾君と私鎌田の4人が意見出し担当でした。JCIや海外NOMだとNOM役員は講師を務めるのが重要な役割なのですが、意外とJCI日本ではブロックの講師を務める例は少ないのではないでしょうか。副会頭だけでなく、地区担当常任や顧問、直前役員まで含めればこの講師陣はどこのブロックでも可能な構成だと思います。

各グループに付くファシリテーターもJCI日本本会の現役の常任理事1名、常任理事経験者2名、現役の議長・委員長2名、とかなり豪華でした。これはちょっとやりすぎ感がありましたが、JC経験豊富なメンバーをファシリテーターとして任命するのは大変重要だと思います。

輝‼︎変革塾6月26日27日_210628_0

テーマ設定

合宿場所の隣にある湖山池(こやまいけ)の汽水化に伴う社会課題解決、をテーマに選定してあります。合宿場所から近い場所をテーマに選定することで、フィールドワークが可能になっています。実際に湖山池の遊覧船に一部のメンバーが乗り、風景や水面の状況を見たり、船頭さんとの会話で現状の湖山池の状況を知ることができました。資料で読むだけでなく、体感することは考える上で重要だと考えられます。

画像2

事前準備

事業構築にあたって最も難しいのは、議案の背景にあたる課題の発見と、その原因の追究(Active Citizen Frameworkだと分析のところ)です。特に今回は鳥取ブロック全体から集まるために、地元のメンバーばかりではないので、課題のヒントを予め用意する必要がありました。

そこで事前に委員会で、湖山池の関係者(ステークホルダー)に、ヒアリングを実施してもらいました。行政関係者、周辺施設関係者、漁業組合長、漁師、語り部さん、宿泊施設、遊覧船関係者、湖山池自然再生協議会など、大変多くの人にヒアリングを行っていました。委員会ではこのヒアリングを映像にまとめ、資料としても配布していました。

輝‼︎変革塾6月26日27日_210628_11

チーム構成

当初はアカデミーということで、主に3年目以下を対象としていましたが結果的には様々な経験年数の人が集まることになりました。経験年数をある程度散らしたことで議案の書き方などはある程度知っている人もいる状態にできました。さらに、そこにファシリテーターが一人づつ着いたので、知識的なフォローできる体制ができました。

輝‼︎変革塾6月26日27日_210628_1

セミナー

開校式に続くセミナーは、JCI鳥取理事長の澤田健吾君によるアイスブレイクおよび意識変革についてのセミナーと、JCI日本本会の褒賞担当委員会から、Active Citizen Framework及び背景・目的の書き方を教えるOne Impactセミナーが行われました。議案構築のグループワークの前段としては適切な内容だったと思います。

画像3

改善のポイント

他にもこのようなアカデミー事業をする所もあると思うので、私が感じた改善点を簡単に書いておきます。

・今回はファシリテーター陣も非常に経験豊富でしたが、あまり経験がないファシリテーターの場合事前研修が必要です。また、経験がある場合もファシリテーション方向性の共有と、事業中何回かファシリテーターの意見のすり合わせがあるとよいでしょう。
・課題の決定に苦しんだチームが多くありました。課題が変わると原因追及や事業内容も全然変わってしまうので、早急に課題を決定する必要があります。課題は全体で一つにするか、いくつか選択肢を示して選ぶぐらいでいいかもしれません。課題は同じでも原因追及が変われば事業内容は相当変わるのでチーム間でかぶることはないと考えられます。
・議案の作り込みに時間がかかるので、どこまで作りこむかはある程度決めて置く必要があると思います。例となる議案を見せるなども有効でしょう。
・意見出しの講師陣は厳しいことをいうのはもちろんですが、意見出しの後に積極的にフォローアップを行った方がよいでしょう。
・セミナーでは議案構築方法についての説明はありましたが、内容が多いので理解度はそれなりでした。もう少し実際に手を動かしてみるワークショップ形式のセミナーの方が良いかもしれません。

最後に

素晴らしいリーダーシップで鳥取ブロックを引っ張る木下会長をはじめとした、ブロック協議会スタッフの理解と協力も非常に重要だったと思います。最小ブロックでもできる、というより、現状に対する危機感が多くの人を動かした事業ではなかったかと思います。鳥取ブロック協議会の発展を心から祈っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?