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33.名もなき挑戦

 マンチェスターユナイテッドでも活躍したサッカー選手、パクチソンさんの自伝『名もなき挑戦 世界最高峰にたどり着けた理由』を読みました。

 『心を整える(長谷部誠選手)』、『足に魂こめました(三浦知良選手)』など、今までにもサッカー選手が書いた本を読んできました。サッカー選手が書いた本は、著者とサッカーというスポーツで繋がっているせいか言葉がすっと入ってくるような感覚を覚えます。

 普段は、本を読むときにはA4の紙とボールペンを用意し、メモしながら読書をしてきた僕ですが、今回はメルカリで購入したこともあって折り目をつけながら読んでみることにしました。
 実際にペンを動かすと記憶に定着すると考え、メモをしていましたが、読み進める中でブレーキになっているのではないかという疑念を抱いていました。

 考えてみると、読書した内容は記憶に定着させる必要はないのかもしれません。読んだ本の内容についてテストがあるわけではありません。
 大切なことは、実際の行動に反映することではないでしょうか。
 以前は読んだ本からより多くのことを吸収しようとして硬くなっていましたが、最近は読書を通じてたった一つでも今の自分を変えることができたら、それで十分だと思えるようになりました。

 ということで、最も印象に残った部分を抜粋し、これからの自分に活かせることをついて書きていきます。

「自分のためにプレーしよう」

 韓国代表でキャプテンを務める際にパクチソンさんが毎回話す内容です。「自らのために」と言うとわがままを推奨するように聞こえますが、ここでは「自らが持っている力を100%発揮しろ」という意味だそうです。

 どんなに優れた指導者がいて、すばらしい技術があっても、ボールが来た瞬間、判断を下すのは結局自分だ。足でボールを扱うサッカーは人生にも似ている。ミスはどうしても起きてしまうもの。だからこそ、どうやって減らすのか、自分自身をどうやってコントロールするのか、という戦いだ。

 ここでパクチソン選手は自身の持つ能力を100%発揮するために必要な5つの条件を上げています。以下の5つの条件はいずれも自分との向き合い方に関することです。

1、自分自身を知ること
2、プレッシャーをはねのけるために自分に集中すること
3、犯したミスをすぐ忘れること
4、差し迫った自分の仕事から逃げないこと
5、絶対にあきらめないこと

 この部分以外にもパクチソン選手は「自分」という言葉を多く使っています。自分と徹底的に向き合ったことこそ、パクチソン選手が名門マンチェスターユナイテッドで活躍できた理由、人格者である、誠実であると言われている理由なのではないでしょうか。


 自分のことについて書いてみようと思います。

 2021年6月18日、23卒(予定?)の大学3年生である僕の周りにも就活を始めたという人がちらほら出てきました。僕自身はインターンには申し込んでいないものの、就活に関する本は読むようにしています。
 ある本にはこんなことが書かれていました。「やりたいことがよくわからない原因は、オプションがないからではなく、自分自身についてよく知らないからである」と。
 自分自身に徹底的に向き合うことを大切にしているパクチソンさんの考え方と一致しています。「経験(オプション)がないからわからない」と言って闇雲に行動するのではなく、一度今までの人生を振り返り、自分の価値観について深く考える時間が必要なのかもしれません。

 この本から「自分との向き合うことの大切さ」を学びました。
 少しずつでも自分と向き合う時間を作ります。いきなり就活について考えるのは難しいので、十数年続けているサッカーを通して自分と向き合うことにチャレンジしてみようと思います。


 パクチソン選手について「マンチェスターユナイテッドで活躍した選手」という印象しか持っていませんでした。この本からはパクチソン選手の温かい人柄、努力を惜しまない人物像を読み取ることができました。
 今更ながらパクチソンという人間のファンになってしまいました。
 2010年に発行された本を2021年に読んだわけですが、今後もパクチソンさんの動向に注目していきたいと考えています。

「書かない人には書けない」
☝どこかで見かけたこの言葉を自分に送って終わります。

 読んでいただきありがとうございました。


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