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純喫茶がなくなり、高層マンションは伸びて

青森から美味しいとうもろこしが届く。昨日の朝は地球とつながっていたものが、いま東京にあるのだから、物流とはすごいものだ。すべてのものは誰かがデザインして、誰かが運んでいるんだなあとよく思う。明日から家を空けるため、実家と友人宅に持っていくことに。好きなものをあげたりもらったりするのはいい。

実家に向かう途中に2つの好きな店がある。ひとつは上井草の「カリーナ」。もうひとつは小金井公園近くの「くすの木」。時間があればアンティーク屋「educo」にも立ち寄りたい。朝食のサンドイッチをカリーナでゲットし頬張りながら西へ。くすの木が見当たらないまま実家に到着。気になって調べてみると閉店して取り壊されていた。とても素晴らしい建物だっただけに残念。ああいった純喫茶を新築で建てることはおそらく不可能なので、減っていく一方である。閉店前にもう一度あの高い天井の空間で本でも読みたかった。

実家の前には高い高いマンションがもう結構建っていた。5000万円はするのだろうか。上へ伸びていくものと、横へ伸びていくもの。どんな人が住むのだろう。3万人の町では一組の移住者に一喜一憂しているが、このマンションには何人が住むのだろうか。人口が減るのにマンションが建っていく背景を僕はよく理解していない。マンションの価値も下落していると聞く。

山口のプロジェクトを一緒に取り組んでいる料理家と写真家と打ち合わせ。打ち合わせと言いつつ、いつも彼女の家では美味しいものが美しく出てくるので、進んだのかどうかはわからない。アジェンダも議事録もない。美味しかった記憶だけが残る。時間が流れて、夕方に溶けていく。仕事以上の関係性をつくってから、仕事ができるのは見過ごしてきたような気もするけれど、とても大切なことだと思う。考えなしに飲み会を開けばいいということではない。その人達にあった時間の過ごし方をどれだけしたか。スキルと予算とスケジュールだけでは、チームになるにはなにかが足りない。明日からはじめてのロンドンへ。

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