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【#03-1】イケてる大人になりたい! システムも人生も柔軟性を身に付けよう!

「システム設計と人生設計は同じ!」をテーマに技術的で意識高い系の記事を投稿しています。

#03では、エンタープライズアーキテクチャの設計方法を、私達の人生設計に活かす方法を考察していきます。1回目は、私が「システムも人生も柔軟性が大切」と考える理由を紹介します。

今回の結論はこちら!
✅ システムも人生も柔軟性が大切。
✅ 柔軟性を身につければ自己実現に近づける。
✅ 自己実現を達成し、イケてる大人になりたい。

システムも人生も柔軟性が大切。

ここからは「システム設計と同じようにように、人生設計もやっていこう!」「システムも人生も柔軟性が大切だよ!」という話をしていきます。

その前に、1点注意があります。これからお話する「人生設計」とは、多くの人がイメージする人生設計をはちょっとニュアンスが違うかもしれません。例えば「何歳までに結婚、何歳までに部長になる。」とか、自分の将来のイベントやステータスを思い描くようなことは指していません。これから度々登場する「人生設計」という言葉は、周囲の雑音に惑わされず、自ら考え、自ら行動していくための「自分自身の考え方や行動の設計」という意味で使っています。ご注意ください。

では、いきましょう!

前回、こちらの記事で、エンタープライズアーキテクチャという「設計の判断基準」をもとにシステム設計を進めることで、システムに柔軟性をもたらすことができることをお話しました。

そして、システムと同様、エンタープライズアーキテクチャのような「設計の判断基準」をもとに人生設計を進めることで、私達の人生にも柔軟性をもたらすことができると考えています。そして、システムにおいても人生においても、柔軟性という性質は非常に大切である、というのが私の考えです。

まず、私が「システムにおいても人生においても柔軟性は非常に大切」と考える理由についてお話しします。

柔軟性を身につければ自己実現に近づける。

私は人生における究極の目標は「自己実現」の達成であると考えています。「自己実現」とは、社会心理学者マズローの欲求5段階の最上位に位置する欲求で、生活基盤が安定し、所属組織でもそれなりに信頼を得ている人が次に欲する欲求とされています。

マズローの欲求5段階は、ビジネススクールなどでもよく紹介される有名な理論であるため、自己実現の解釈については様々なサイトで紹介されています。その中でも、こちらのサイトで紹介されている「自分にしかできないことを成し遂げたい、自分しく生きていきたいという欲求」という説明が、個人的にもっとも理解しやすいと感じています。

そして、書籍「マズローの心理学」では、自己実現の達成者に見られる普遍的な特徴として「創造性」が挙げられるとされています。更に、その「創造性」と結びついている特徴の一つに「柔軟性」が挙げられているのです。

創造性は自己実現する人間の全員に見られる普遍的な特徴であることを見出した。創造性は健康、自己実現、完全な人間性とほとんど同義であった。
創造性と結びついている特徴は、柔軟性、自発性、勇気、過ちをいとわないこと、開放性、謙虚である。
(出典:フランク・コーブル 「マズローの心理学」)

つまり、「柔軟性を身につければ自己実現に近づけるよ!」ということになります。

自己実現を達成し、イケてる大人になりたい。

では、自己実現を達成した暁には、私達はどんな人物になっているのでしょうか?

マズローが自己実現を達成した人物に共通する15個の特徴をまとめています。これらの特徴は、マズローが当時の著名人や歴史的偉人から自己実現的人間を60名選び、インタビューや文献調査によって導き出したものです。そして、この60名には、リンカーン、アインシュタイン、ゲーテなどあらゆる分野において、才能や能力を発揮した人物が名を連ねています。

「自己実現を達成したら、こんな風になれる」と思いながら、これら15個の特徴を見ていきましょう。

(1) 現実をより有効に知覚し、それとより快適な関係を保つこと
願望・欲望・不安・恐怖・楽観主義・悲観主義などに基づいた予見をしない。未知なものや曖昧なものにおびえたり驚いたりせず、むしろ好む。他人を正しく判断する「無邪気な目」を持っている。
(2) 受容(自己・他者・自然)
人間性のもろさ・罪深さ・弱さ・邪悪さを、ちょうど自然を自然のままに無条件に受け入れるのと同じように受け入れることができる。
(3) 自発性・単純さ・自然さ
行動・思想・衝動などにおいて自発的である。とりわけ、人格の成長・性格の表現・成熟に動機づけられている。行動の特徴は単純で、自然で、気取りや効果を狙った緊張がない。
(4) 課題中心的
哲学的、倫理的な基本的問題に関心があり、広い準拠枠の中で生きている。木を見て森を見失うことがない。広く、普遍的で、世紀単位の価値の枠組みをもって仕事をする。
(5) 超越性─プライバシーの欲求
独りでいても、傷ついたり、不安になったりしない。孤独やプライバシーを好む。このような超越性は、一般的な人たちからは、冷たさ、愛情の欠落、友情のなさ、敵意などに解釈される場合もある。
(6) 自律性─文化と環境からの独立・意思・能動的人間
比較的に物理的環境や社会的環境から独立している。外部から得られる愛や安全などによる満足は必要とせず、自分自身の発展や成長のために、自分自身の可能性と潜在能力を頼みとする。
(7) 認識が絶えず新鮮であること
人生の基本的なモノゴトを、何度も新鮮に、純真に、畏敬や喜び、驚きや恍惚感などをもちながら認識し、味わうことができる。
(8) 神秘的経験─至高体験
神秘的な体験をもっている。恍惚感と驚きと畏敬を同時にもたらすような、とてつもなく重要で価値のある何かが起こったという確信である。
(9) 共同社会感情(共同体感覚)
人類一般に対して、時には怒ったり、いらだったり、嫌気がさしても、同一視や同情・愛情をもち、人類を助けようと心から願っている。
(10) 対人関係(少数との深い結びつき)
心が広く深い対人関係をもっている。少数の人たちと、特別に深い結びつきをもっている。これは、自己実現的に非常に親密であるためには、かなりの時間を必要とするからである。
(11) 民主的性格構造
もっとも深遠な意味で民主的である。階級や教育制度、政治的信念、人種や皮膚の色などに関係なく、彼らにふさわしい性格の人とは誰とでも親しくできる。
(12) 手段と目的の区別、善悪の区別
非常に倫理的で、はっきりとした道徳基準をもっていて、正しいことを行い、間違ったことはしない。手段と目的を明確に区別でき、手段よりも目的の方にひきつけられる。
(13) 哲学的で悪意のないユーモアのセンス
悪意のあるユーモア、優越感によるユーモア、権威に対抗するユーモアでは笑わない。彼らがユーモアとみなすものは、哲学的である。
(14) 創造性
特殊な創造性・独創性・発明の才をもっている。その創造性は、健康な子供の天真爛漫で普遍的な創造性と同類である。
(15) 文化に組み込まれることへの抵抗、文化の超越
いろいろな方法で文化の中でうまくやっているが、非常に深い意味で、文化に組み込まれることに抵抗している。社会の規制ではなく、自らの規制に従っている。
(出典:中野明「マズロー心理学入門」)

なんか、仙人みたいですね。

会社で頼りがいのある先輩、いつも活き活きと仕事をしている同僚、15個の特徴全てに当てはまらなくても、身近な人の顔が浮かんだ方もいるのではないでしょうか?

私は15個の特徴を読み、自己実現を達成し「こんなイケてる大人になりたい!」と思いました。他人に憧れるだけじゃなく、憧れられる側に行きたいと。

このような思いから、自己実現の達成に向けて「人生には柔軟性が大切だ」と考えるようになりました。

まとめ

今回の記事のまとめです。
✅ システムも人生も柔軟性が大切。
✅ 柔軟性を身につければ自己実現に近づける。
✅ 自己実現を達成し、イケてる大人になりたい。

次回は、エンタープライズアーキテクチャの設計方法を応用して、私達の人生設計に柔軟性をもたらす方法を考察したいと思います。

【参考文献】


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