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【#06】イケてるエンジニアは意識高い系。社会課題と常に向き合う。

「イケてるエンジニアはココが違う!」をテーマに技術的で意識高い系の記事を投稿しています。こちらの目次に沿って週1回ペースで記事を投稿していくので、この記事が「面白かった!」という方はフォローまたはシェアしてもらえると嬉しいです。

今回は「イケてるエンジニアは意識高い系。社会課題と常に向き合う。」とうテーマで、前回の2回の記事から導き出した「イケてるエンジニア」像についてお話します。「イケてるエンジニア」を目指す方には、是非、知って欲しい内容です。

前回の振り返りと今回の結論

前回、こちらの2つの記事にて、システム設計における社会課題への向き合い方と、その考え方を私達自身の生き方にも取り入れて、私達自身が社会課題に向き合う方法ついてお話しました。

今回、システムと同じように私達自身が社会課題の解決という「正解のない問題」と向き合うことで私達に起きる変化ついて考察します。

結論はこちら!
✅ 「イケてるエンジニア」は意識高い系
✅ 意識高いが故に常に社会課題と向き合う
では、いきましょう!

「イケてるエンジニア」は意識高い系

システム設計手法を私達の生き方にも取り入れた場合、私達は意識高い系になります(笑)。これは仕方ありません。嫌でも意識高い系になってしまいます。

システム設計では、まず、対象とする社会課題を定め、その解決策を提供できるようにシステムを設計します。そして、この考え方を私達の生き方にも取り入れるということは、私達自身が社会課題に対する解決策を提供していくということを意味します。前回の記事(#05)では、いきなり社会課題の解決に取組むのは難しいので、まずは自分自身が「できること」を明確に認識するところから始めるのがいいよというお話をしました。

職業として社会課題を解決するようなシステムを設計し、個人としても社内課題を解決するために「自分はどうすればいいか?」を考える訳です。常に社会課題と向き合っている。こんな人は明らかに意識高い系です。

そして、「常に社会課題と向き合う」という思考習慣は、社会心理学者マズローがまとめた「自己実現を達成した人物に共通する15個の特徴」の1つである「課題中心的」という特徴に通じます。

課題中心的(自己実現を達成した人物に共通する15個の特徴の1つ)
哲学的、倫理的な基本的問題に関心があり、広い準拠枠の中で生きている。木を見て森を見失うことがない。広く、普遍的で、世紀単位の価値の枠組みをもって仕事をする。
(出典:中野明「マズロー心理学入門」)

つまり、「常に社会課題と向き合う」という思考習慣は、自己実現を達成した「イケてるエンジニア」になるための第一歩と言えます。

仕事で社会課題を解決するシステムを設計し、自身も社会課題と向き合っているなんて、メチャメチャ「イケてるエンジニア」な訳です。

なお、マズローがまとめた「自己実現を達成した人物に共通する15個の特徴」については、こちらの記事にまとめていますので、興味があれば覗いてみてください。

意識高いが故に常に社会課題と向き合う

では、そんな課題中心的な「イケてるエンジニア」にはどんな人がいるのでしょうか?

例えば、ノーベル賞やPCR検査装置で知られる島津製作所の二代目 島津源蔵(1869~1951)がその1人ではないかと思われます。

島津源蔵は、国内初の医療用X線装置(レントゲン装置)の商用化など数々の画期的な発明を行い「日本のエジソン」と称され、日本十大発明家の一人として宮中晩餐会に招待されたという人物です。明治から昭和の時代の「イケてるエンジニア」であったことは間違いありません。そんな、島津源蔵のビジネス哲学を説いた“訓語”「事業の邪魔になる人 家庭を滅ぼす人」が、鵜飼秀徳さんの著書「仏具とノーベル賞 京都・島津製作所創業伝」で紹介されています。

この“訓語”では、事業の邪魔になる人の特徴を15個、家庭を滅ぼす人の特徴を15個挙げたのち、従業員の心得として以下のような言葉で締めくくらています。(原文はこちらのサイト参照)

1.職務上独特の技術を発揮して無くてはならぬ人となり

2.人格を向上し性格を円満ならしめ諸人の愛敬を受け

3.以て立身立家立国の三大任務を完成することが出来る
(出典:鵜飼 秀徳 「仏具とノーベル賞 京都・島津製作所創業伝」)

この“訓語”は、島津源蔵の事業に対する志を示したものであり、日々従業員にも説いていたものであると思われます。

私が特に感銘を受けたのは、従業員の三大任務として「立身立家立国」を求めている点です。この言葉の中に「立社」、つまり「会社のために働く」という要素はありません。従業員一人ひとりが自らの身を立て、次にその家庭を立て、最後に国を立てることを、三大任務として説いています。

会社という狭い視野ではなく社会全体を見渡す広い視野で、社会課題を解決するために「事業はどうあるべきか?」「そのために、従業員はどうあるべきか?」を考え抜いたのではないかと想像します。

社会課題を解決する製品を世に送り出しつつ、自身も社会課題に常に向き合う、まさに「イケてるエンジニア」ではないでしょうか。

まとめ

今回の結論はこちら。
✅ 「イケてるエンジニア」は意識高い系
✅ 意識高いが故に常に社会課題と向き合う

次回は、社内課題に対する解決先の設計アプローチについて、考察したいと思います。

【参考書籍】


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