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シュラバラバンバ

大島ケンスケさんのマガジンを購読させていただいている。

もともとblogの方をフォローさせていただいていた。
その頃、壇珠さんの存在をケンスケさんから知り、noteの存在も知った。
壇珠さんの自伝を読んで、面白いなぁ、と思った頃に、ケンスケさんもnoteをメインに活動の場を移された。

そうして、私もnoteに書くようになったのだ。マガジン・自伝的なものは、もちろん、壇珠さんの影響である。
そうですね、まんまテーマのパクリです。
ハイ、認めますです。
ただ、当然ながら、私が私の自伝を書けば、私の物語になるわけで、そこはパクリ様がないわけです。



さて、今回は、ケンスケさんのテーマパクリをしようかと思うのだ。(いいのか?)

最近、若かりし頃の武勇伝というか、ピンチ伝というか、修羅場ラバンバをテーマに書かれていて、ついうっかりカフェなぞで読んでしまい、ニヤニヤ笑いが止まらず怪しい人となってしまったりしている。


そんな修羅場ラバンバをテーマに、ふと思い出したエピソードをば、今回は。




中型バイクに乗り、ブイブイ言わせていた頃の話である。
ブイブイといっても、けしてレディースとか、バリバリいわせて走っていたわけではなく、通勤もバイク、休みの日もツーリングと、走行距離が半端なかったという時期があったのだ。


最初は単気筒のスポーツバイクとツーリングバイクの中間の、女性に優しいタイプの車種に乗っていた。

それから、長距離ツーリングに行くようになり、当時流行のツーストロークのスポーツタイプの車種に乗り換えた。
サーキットの走行会に参加したり、ロングツーリングに出たりしていた、ブイブイのピークがこの頃である。

けれども、重たい車種がなんだかしんどくなってきて、軽いオフロード車に乗り換えてすぐの頃のお話である。


スピードよりも、距離よりも、移動手段といったモノになっていたのだが、珍しくソロツーリングに出たのである。
新御堂筋を、大阪市内の当時の一人暮らしの自宅へ向かっていたので、北摂あたりを走りに行ったのだと思う。

スピードよりも安全、安心して走れることの方が楽なので、側道をすり抜けて走るということはしない。
特にソロの時は、そうだ。

大きな事故は起こしたことはないが、ちょっとした接触や、単独での転倒、ヒヤリとしたことなど経験して、心臓に悪いことはしたくないのである。

渋滞というほどでもないものの、その日その時間の新御堂筋は、そこそこ混んでいた。
が、ノロノロながらも流れてはいたので、側道ではなく、車道を車と車に挟まれて走っていたのだ。 


オフロード車とはいえ、長時間走行すると腰やお尻が痛くなるのである。
グループでのツーリングなら、適度に休憩を入れるものだが、ソロだと完全マイペースになるので、めんどくさがりな私は、ゆっくり走るかわりに、休憩を取らずぶっ続けで走っていた。


で、時々、自転車の立ち漕ぎの様に、バイクのステップの上でお尻を上げて立ち乗りをしたり、その際血行を促すつもりで軽く身体を揺すったりする。
グループツーリングで、メンバーがそのようなことをしだしたら、休憩のサインとなったりするものだ。


お尻が痛くなっていた私は、なんの気なしに、そんな動作を何回かしていた。
もうすぐ市内、もうちょっとだなぁ、なんて呑気に考えながら。


最近でこそアオリ運転、という言葉があるが、そのことがある前に、アオリがあったのかどうかは記憶にない。
パッシングすらなかったかもしれない。


フッと気がつくと、後の車が異常に真後ろに迫っていることに気がついた。
頭の中にアラームが鳴り出す。


新御堂筋というのは、高架で信号もなく、高速道路と変わらない。なので交差点もなく抜け道もなく、停車することもできない。


迫った車は、威圧的に車線変更し、私のバイクの横に擦り寄るように幅寄せしてきた。


アラームは大音量である。


前後の走行車が詰まっているのが幸いして、スピードは出ていない。
ゆっくりと左側の視界に、車の影が入ってくる。運転席側の窓が降りていくのが、視界の隅っこにチラリと見えた。サングラスのフレームが光って見えた。


見ちゃダメだ、絶対見たらダメなヤツだ!!


右側は側壁だ。前に回って進路を塞がれたら一巻の終わりだ!!!


時間にしたら、おそらく何秒間もなかっただろう、おそらくコンマ何秒かで、状況を判断した私は、まっすぐ前を見据えたままで、アクセルを回した。


そこから、それまでで、一番速く一番機敏に、車と車の間をすり抜け、側道を爆走しながら、一般道に出てからの車が走りにくい細道のルートを導き出し、あまりの怖さにバックミラーさえ見ずに、信じられない速さで一気に帰宅したのである。




後から想像するに、立ち乗り身体ユラユラが、後を走るドライバーからはお尻フリフリに見える、やや渋滞、イライラする、オラ舐めとんかコラ、の流れだったのではないか。





いくらこちらが安全運転をしていても、ちょこまか走るオートバイを嫌って、嫌がらせをしてくるドライバーがいたり、接触事故を起こした時も、相手が女だと思うと凄んでこられたり、そんなことがしんどくなって、いつしかオートバイは手放してしまった。



今ではチャリンコがメイン、旅の際はバスか電車である。

なんなら、歩くスピードが、一番自分にあっているように思う。

しかし、だ。

歩いていて、危機に出会ったとしたら、もう全力疾走はできない。


君子危うきに近寄らず、第六感を磨いて、未然に回避するしかないのだ。


いやいや、暴力反対!
そうではない世界を目指そうではないか、と思おう。


終わり(笑)

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