【歴史本の山を崩せ#036】『世説新語』井波律子(訳注)
≪井波解説が白眉の世説新語全訳≫
『世説新語』は後漢末から東晋期の貴族・人士たちの逸話集です。
脚色や伝承・伝説の類も多く、歴史史料としての信憑性は高くないものの、当時の世相や貴族たちの雰囲気を知るには良い漢籍。
何よりも多士済々・海千山千が遺したエピソードの数々は読み物としても十分面白いです。
後漢末期から三国時代も登場するので三国志ファンもニヤリとするような人物も出てきます。
権力奪取に燃える野心家、亡命政権を支える老練な政治家、清談に耽る貴族、世俗を離れる隠者などなど