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一休和尚が部屋に来た!?

いやー、とうとう部屋に来たのだよ。自分が神?と崇める一休和尚が。と言っても本だけど。(汗)

15年ほど前に河出書房新社から出ていた「一休和尚大全・上下」がすでに絶版なのではあるが、メルカリで未使用同然の古書が定価と同じ価格で売り出されていたのだ。

一瞬「嘘だろ!」と思ったのだがメルカリでは変な説明で出品できにくい仕組みになっている。古本とはいえほぼ未使用と書かれていたので、買ってみることにした。とはいえ一冊3600円。それが2冊だから送料込みで8000円になってしまった。一世一代の大人買いに走ったのだが、それには理由がある。

自分の住んでいるアパートの近くに宗教学者の鈴木大拙を記念した金沢市立鈴木大拙館があり、年間会員になったこともある。当時はMacBookも使っていたからスティーブ・ジョブズにも興味があり、彼が禅を信仰していたのも、自分が前にハマった切っ掛けだ。曹洞宗の住職で、庭園デザイナーで多摩美大教授の枡野俊明先生の「心配の9割は起こらない」という本を書店で見つけて読み始めたのも禅にハマった理由の一つだ。

まあ、鈴木大拙の文庫も揃えてみたし、いろいろと禅の本を読んでみたが、飲み込みが悪いせいかサッパリ要領を得ない。もっぱら枡野俊明先生や松原正樹先生、西村恵信先生、横田南嶺先生の本をぼちぼちと読み、なんとか禅に親しもうとしている有り様だ。とりあえず毎朝毎晩の20分ずつの座禅は続けているが。

一般的に有名な禅僧といえば、日本人では曹洞宗の道元禅師ということになるが、道元禅師の本を揃えだしたものの、自分の興味は臨済宗の一休禅師と白隠禅師、曹洞宗ではあるが寺を持たなかった良寛和尚と、世間一般の禅僧に対する趣味とは外れているかもしれない。

中でも一休和尚の仮名法語は和歌と同じ七五調で書かれていて、現代語訳を読むと中国禅の前後にかなり近い意味合いを持っている。仮名法語は一休作ではないという人もいるが、花園大学元総長の西村恵信先生がまとめた「一休」という本に書かれているから、学術的には間違いないだろう。

いわゆる人倫にもとるというか破戒僧と言われる一休和尚なのであるが、後小松天皇のご落胤だけあって、すこぶる頭が良い。今で言うギフテッドだったのかもしれない。それで、いろいろと人生の出来事に巻き込まれているうちにグレてしまったのかもしれない。一休和尚は。

まあ、知名度はあるものの、ちゃんとした学術書がほとんど出ていないのが残念なのであるが、古書とはいえ見た感じ新品同様の「一休和尚大全」を手に入れられて良かった。

いろいろと積読本もあるし、絵を描くのに忙しいし、まだ一休和尚の本は未読であるが、一休和尚にぶん殴られる?感じでその説法を味わってみたい。未熟者の自分に和尚の真意を汲み取れるかどうかは定かではないが。(ー_ー;)


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